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見事カムバックを果たしたウィノナ・ライダー、干される原因となった万引事件を語る

2016/08/05 19:20

 ウィノナは今回のインタビューで、この万引事件について、「心理的になにもかもやめたいって思っていたのよね」と、自暴自棄になっていたことを告白。「なにがあったのかは、詳しくは話さないけど。世間が思っているようなことじゃないの。世紀の大犯罪のように扱われたけど、もちろん違うわ!」と言い放った。

 ウィノナは過去のインタビューでも、この万引事件について語っている。07年に受けた雑誌「VOGUE」のインタビューでは、「誰も傷つけてないから、それほどの罪悪感はなかった」「事件の2カ月前に腕を骨折して、ヤブ医者から大量の薬を処方されて。そのうち、痛みを止めるために飲んでいるのか、わかんなくなってきて」と説明。薬のせいで意識がもうろうとし、万引事件を起こしたと弁解し、「薬と手が切れたからよかった」とシレッと発言。世間から、「反省の色なし」とバッシングされた。

 13年には雑誌「Interview」で、薬のせいにはせず、「あの事件の数年前から仕事に関する問題を抱えていた」「あの事件で救われた」と説明。

 そして、今回、周りに「断ると仕事がなくなる」と言われてオファーが断れなくなり、働き詰めで、精神的につらい状態だったことから、ヤケクソになり、メルトダウン的に万引したのだと明かした。なお、今でも「誰も傷つけてないから、それほどの罪悪感はない」ようで、「(事件のおかげで)必要だった自分の時間が持てるようになってよかった。サンフランシスコに戻れて……ほかに興味があることもあったから、それをやれたし」と語っている。

 ハリウッドから離れたことは後悔していないが、女優として復帰するのは大変だったとも発言。「みんな、90年代の私を期待してるんだけど、私は年を取って、90年代の私じゃない。年を取った私を買ってくれる人なんて、いなかったのよ」「『ファースト・ワイフ・クラブ』(96)って映画に、こんな台詞がある。“ハリウッドの女の年齢は3つだけ。ホットな年齢、クソまじめな検事役が似合う年齢、ばあさんが主役の映画『ドライビングMissデイジー』の年齢”っていうね。私の場合、検事役を演じられなかったってことよね」と自虐的に語った。


 とはいえ、ウィノナは揺るぎない演技力で仕事を手に入れ、今回、見事復帰を果たした。天狗になることはなく、謙虚な姿を見せており、それが世間の好感度を上げている。万引事件についても、「若くして仕事漬けになり、仕方のないことだったのだろう」「薬漬け、アル中になってないだけマシ」「パリス・ヒルトンやリンジー・ローハン、ブリトニー・スピアーズよりも先にメルトダウンした、いわばお騒がせセレブの先駆けだったんだな」などと、同情的に見られている。

 大絶賛されている『ストレンジャー・シングス 未知の世界』の演技についてだが、インタビューで彼女は、「私、古いタイプの役者だから」と苦笑いし、「撮影中の2カ月間、毎日泣いてたのよ」「メンソールで涙を出すってことができないの。涙を流すシーンは、実際に泣くしかないの」と告白。「15歳からずっと友達のキアヌ・リーブスもそうなの。『私たちって本当に古いタイプだよね』って盛り上がったくらいよ。泣くシーンの前に『ちょっと時間ください』って、時間を取らせてしまって」と明かした。

 なお、タブロイドから、外見が劣化したと書き立てられていることについては、まったく気にしていないようで、「子役だったから、早く大人になりたいって思った。だから、今の自分が大好きなの」と発言。「今の時代、みんな、身だしなみのように美容整形するじゃない? 私のおでこを指して、『ここを整形した方がいいわよ』って言う人もいるんだけど、私は、ずっとこうなるのを待ってたの。せっかく手に入れたシワを取るなんてイヤよ!」と宣言。

 このインタビューに、ネット上は、「万引事件から15年もたつのか」「おばさん的な発言ばかりだな」「時の流れを感じる」という声が多数上がった。一方で、「自然体なのは悪くない。おばさんなのに若作りしている方が不自然」「正直で不器用な人なのだろう」と彼女を支持する声も多く上がった。

 40代も半ばになり、キャリアも恋愛も好調で、充実した生活を送っているウィノナ。万引事件の裁判ではしかめっ面を見せ、ふてぶてしいと叩かれていたが、今や、「メルトダウンしても更生し、まじめに暮らしていれば、必ずまたチャンスが回ってくる」「希望を与える存在」としても見られている。そんな彼女が、今後、どのような役に挑戦するのか。とても楽しみである。


最終更新:2016/08/05 19:23
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ジョニデって意外とメンヘラ製造機だよね