「セックスはしません」婚外恋愛にハマった40代母が、既婚者の彼氏に望んでいるモノ
すっかり落ち込んでしまった祥穂さんは、付き合いのあるママ友に遠回しにこの一件を打ち明けた。すると「うちでアルバイトしない?」と誘われたそうだ。都内のオフィス街で小さなバーを経営しているそのママ友は、ちょうど祥穂さんほどの年頃のスタッフを探していたという。
「私みたいなおばちゃんがバーで働けるの? と不安でしたが、みんなで楽しむ社交場のような明るい雰囲気のバーでしたので、1日お試しで入ってすぐに『やりたい!』と感じました」
夜の飲み会などに出るのもあまり良い顔をしなかったご主人がバーでのバイトをOKしたのは「たぶん、誤送信が後ろめたかったからでしょう」と祥穂さんは言う。それから半年、祥穂さんはすっかり店にも馴染み、彼女目当ての男性客も数人できたという。そして現在、その中の1人と「婚外恋愛」をしているのだ。
■それでもセックスはしない理由
「お店が始まる前にお茶したり、ほかの飲み屋さんでちょっとお酒を飲んだり……時々は、主人に『お店の日』だと嘘をついて、映画を見に行ったり、のんびり食事をしたりします」
まるで学生のようなデートを繰り返している祥穂さん。「体の関係は?」と尋ねると、恥ずかしそうに「この間、キスしちゃいました」と答えた。ご主人の不倫疑惑を考えたら、その恨みを晴らすために、ベッドインしてもおかしくはない流れだと感じたのだが……。
「『目には目を』みたいなこと、したくないんですよ。私はその方とお食事をしたり映画を見たり、手をつないだり、『好きかも……』なんて言い合うだけですごく幸せを感じられるので、今はそれで充分です。夫とはもう10年近くセックスレスですが、私もそこまでセックスを望んではいませんので」
祥穂さんの婚外恋愛相手も、同じく子どもを持つ同年代の既婚者だそうだ。彼から求められることはないのだろうか?
「今のところは、ありませんね。今後はどうなるかわかりませんが……求められたときには、やんわりと断ります。今の状態で私は満足していますので」
先日見に行った最新映画の話と、そのときの彼とのやりとりをうれしそうに話す祥穂さん。その表情は、世間からバッシングされるW不倫中の母ではなく、学生時代に教室で好きな人のことを語る同級生のようであった。
(いしいのりえ)