最年少の億万長者、“補正下着の女王”に降って湧いた「パクリ疑惑」 【醜聞!世界の女大富豪】
大富豪、億万長者、大資産家――これら肩書は、当然男だけのものではない。「フォーブス」世界富豪ランキングの上位に女たちの名も少なくない。彼女たちが手にした誰もが嫉妬すると成功と、醜聞のスキャンダルを紹介する。
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サラ・ブレイクリー Sara Blakely
経済力★★☆☆☆
ゴシップ力★★★☆☆
男性人気★★★★☆
オシャレ度★★★★☆
カリスマ性★★☆☆☆
国籍:アメリカ
年齢:45歳 1971年2月27日生まれ
役職:スパンクス創業者
学歴:フロリダ州立大学卒
総資産:1.05億ドル(約104億円)
配偶者:夫、4人の子ども
2016年「フォーブス」世界富豪ランキング:1577位(全米486位、全米女性起業家17位)
◎ディズニーワールドのバイト、FAX訪問販売員から一念発起
「補正下着の女王」。起業からほんの10年で、一気にセレブの仲間入りをしたサラ・ブレイクリーは、やっかみ半分でそう呼ばれる。スタイル良く見られたいという女の欲望をエサに、パンストとガードルで成り上がった女……と。
しかし、なんと言われようと彼女の顧客はハリウッドだ。ジェニファー・ローレンス、ビヨンセ、グウィネス・パルトロウ、ジェシカ・アルバ、ニコール・キッドマン……そうそうたる顔ぶれが、サラの作り上げたブランド「スパンクス(SPANX)」の補正下着を身につけ、フラッシュを浴びる。とりわけ、アカデミー賞やカンヌの授賞式など、ここ一番のイベントに「スパンクス」は欠かせない。手品のようにヒップとバストを上げウエストを引き締め、パンティラインを消す補正下着を装着する。少しでも美しく撮られるためだ。女優たちは口々に製品の出来栄えをマスコミの前で褒めてくれる。やはり芸能界を狙ったのは正解だった――。
フロリダ州に生まれたサラは、弁護士の家庭で何不自由なく育った。幼少期から商才には長けていたようで、ハロウィンのお祭りのときにお化け屋敷をつくり、地域の人々から入場料をせしめていたというエピソードも残っている。
高校からフロリダ州立大学に進学し、父と同じく法曹の道を目指すが、挫折してしまう。弁護士試験をパスすることができなかったのだ。そこからの20代を、彼女は底辺の労働者として過ごす。初めての仕事はビーチリゾートでのベビーシッターだった。親がのんびりと体を焼いている間、預かった子どもをあやすのだ。ディズニーワールドでは、恥ずかしいミニスカートをはいて来場者の案内に走り回った。そして太モモの露出がやや厳しい年齢に差しかかったサラは、FAXの訪問販売というブラック要素のある仕事につく。
フロリダは暑い。炎天下、飛び込みの営業を続ける日々。いくらかたるんできた体を補正パンストで締め付けているが、この熱気の中では下半身が苦しい。しかしストッキングをはかないと下着のラインが出るし……。
このときサラの脳裏に「!」が点灯したという。足の部分をカットしたパンストは、どうだろう。暑さは和らぎ、補正効果もあり、下着は透けず、靴もいろいろ合わせやすい。いけるかもしれない。