「要注意人物と忠告すべき?」幼稚園での処世に悩むママは、“女優の仮面”をつけなさい
家族関係、恋愛、夫婦関係、仕事、結婚、介護、人生……サイ女読者のお悩みに“プウ美ねえさん”こと熊田プウ助が、いつもそばに置いておきたい“エプロンメモ”とともに回答します。
【今月のお悩み】
「他人の家庭事情を探る父兄に困っています」
プウ美ねえさん、こんにちは。娘の通う幼稚園父兄で、他人の家庭内事情を根掘り葉掘り聞いては、拡散させる母親がいます。年齢に始まり収入、嫁姑の葛藤など聞いていて嫌になり、そして厚かましい。私はかつて知り合いでしたが、今はFO(フェードアウト)。この父兄を知らない方は、心許して何でも話していますが、拡散されることを知っている私は、余計なお世話かもしれませんが忠告したくなります。(ちゃりーんさん、40歳)
【プウ美ねえさんからの回答】
あなたが、いっそうすてきになるためのチャンスが到来しました。
もし彼女の素行が話題になったら「……きっと彼女は、皆さんと仲良くなりたいから、知りたがったり、情報を共有したりするのよね」とゆったり言いましょう。おだやかだけど毅然としている、中谷美紀さんのふんいきをマネるとよいかもしれません。
忠告はぐっとこらえましょう。誰かと親しくなろうとしている時、それを制されたりしたら、自分の趣味を否定されたようにかんじるひともいます。あなたの株を落とさないために、そこはガマンです。「どうして彼女がおしゃべりだと教えてくれなかったの」と不平を言われたら、「皆さんは人柄がすばらしいからうまくやっていけると思っていたの」と、聖女の顔でウソをついてごらんなさい。たいへん気分がよいものです。ものやわらかく、でも真実をみとおしそうな、大竹しのぶさんの表情で。
上手なFOの仕方を聞かれるかもしれませんが、そこで詳細なテクニックを伝えると、あなた自身の意地悪さがバレかねません。「わたしは心が弱いから、あなたのように楽しいひと以外とは、会いたくなくて、逃げてしまうのよ」と、自分を落としつつ、やさしく相手の目をみていいましょう。はかなくて、あたたかな、八千草薫さんのような顔がよいでしょう。
【今月のエプロンメモ】
誰かの悪口をわざわざ言わなくても、好きなひとのことだけ話題にしていれば、沈黙=批判だということは回りにつたわります。それで十分です。台詞ではなく、笑顔できもちを伝えられるようになってごらんなさい。
熊田プウ助(くまだ・ぷうすけ)
1969年生まれ、ゲイ漫画家。都内でひっそりと飼い猫と暮らす日々を描いたエッセイマンガ『本日もおひとりホモ。中年マンガ家生活』(ぶんか社)など、著書多数。『世界一周ホモのたび 狂』(同)が4月15日に発売。
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