カルチャー
神頼みっていうか仏頼み

「坊主バー」でのご縁は結ばれるのか? アラサー独身女子が出会いのパーティーに参加してみた

2016/04/19 15:00

 お見合いパーティーに参加するも、短時間で自分をアピールできなかったり、遊び人っぽい人に引っかかったり……そんなことに、身に覚えのある人もいるのではないだろうか。

■スローな出会いを求めて「坊主バー」に!

 せかせかしてない、真面目な出会いを探し求めた結果、たどり着いたのが仏教の僧侶がスタッフをする「坊主バー」での「今逢(こんぶ)パーティー」だ。今逢釈迦仏(こんぶしゃかぶつ)というお経が名前の由来であるパーティーは、HPによると “お客様同士の素敵な出逢いの場”とある。会費は女性2,500円、男性3,000円。午後7時30分~10時30分の開催で、参加条件は20歳以上。

 「坊主」のバーというから、「煩悩まみれ」なガツガツした人は参加しないのではないだろうか。また仏教には「座禅」や「瞑想」などのゆったりしたイメージがあるから、相手と時間をかけてコミュニケーションできるのかもしれない。そんな期待を込めて、さっそく予約。当日の2週間前に予約したのにもかかわらず、HPによると、その後すぐ定員になってしまったそう。人気の高さを想像し、期待はさらに高まった。

仏頭の飾られた扉

 会場は全国に4軒ある坊主バーの本店、「大坂 坊主BAR」。表通りから一本入った、バーやスナックが集まる一角にあり、看板は小さく、隠れ家的な雰囲気。席はL字型のカウンターのみで、10人も座れないだろう。仏像の絵、地蔵、木魚などが所狭しと置かれている。接客は店を切り盛りする女性スタッフと、ボランティアのお坊さんスタッフが行う。パーティー参加者は、毎回20~30代が多いとのこと。

仏教グッズ満載な店内

■パーティーに集まった人々

 私は隣に座った大人しそうな30代会社員の女性Aさんに「はじめまして」と話しかけ、自己紹介。初めて坊主バーに来たというAさんだったが、すぐに打ち解けた雰囲気で話してくれた。プライベートで抱える悩みをお坊さんに聞いてもらいたくて来たという。今日がパーティーということは、特に意識してなかったようだ。

仏教カクテルメニュー

 さて、パーティーはワンドリンク制。筆者とAさんはメニューを見てドリンクを頼むことに。初対面なのに話が弾んでしまい、一緒にキャッキャ言いながら、「仏教カクテル」というオリジナルカクテルを選ぶ。おつまみは仏像クッキー、あられ、ポテトチップスが、次々と出され、「おいしい、おいしい」とつまむAさんと筆者。危うく目的を忘れ、女子会モードに入りそうになった。

風吹散花(ふすいさんげ)をオーダー

 次に話しかけた20代の会社員男性Bさんは常連。坊主バーは「まったりとして居心地がいい」から気に入っているそうだ。今逢パーティーも半年前に一度参加したことがあるという。少年っぽさの残る風貌ながら、落ち着いた態度でウィスキーをロックで飲む彼は、「恋愛の相手を求めて」というより、ここに集まる人との交流が目当てで参加したとのこと。

仏像クッキー

 30代とおぼしき男女ペアCさん、Dさんもいた。店のスタッフによると、常連である男性が女性を連れてきたそうだ。「カップルでの参加はありなのだろうか?」筆者は疑問に思ったが、参加目的は聞けずはがゆい気持ちになった。

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