カルチャー
漫画家・大橋裕之×とあるアラ子対談(後編)

「炎上してもへこたれない、はあちゅうになりたい」 ネット時代の漫画家が考える、批判への対処法

2016/04/17 17:00
とあるアラ子さん(左)と大橋裕之さん

(前編はこちら)

 普通の女の子の目線からサブカル・コミュニティを描いた『わたしはあの子と絶対ちがうの』(イースト・プレス)。作者のとあるアラ子さんと最新作『太郎は水になりたかった』(リイド社)が好評の漫画家・大橋裕之さんに、SNSの活用について語っていただきました。

■「私の作品400円」という恥ずかしさを越えて

とあるアラ子(以下、アラ子) 私は最初、作品をイベントで売っていたんです。誰からも頼まれてないマンガを描いてコピーしてホチキスで留めて「これ400円」と勝手に値段をつけて売るのって、冷静に考えると、相当頭がおかしいですよね。

――それは本作の元になった『何故わたしは恋人のCD棚を端から聴き、レビュするようになったのか漫画』ですね。

アラ子 そうです。最初は恥ずかしさで、気が変になりそうだったのですが、一度経験したら、「もう誰にどう思われてもいいや」って、いろんなことが吹っ切れました。

 私は最近、大橋さんの自伝漫画『遠浅の部屋』(カンゼン)を何度も読み返しているんです。若かりし頃の大橋さんの過剰すぎる自意識がめちゃくちゃ伝わってきて、私はもう30代ですが、すごくシンパシーを感じます。大橋さんも商業デビューの前に、漫画を自費出版されていたんですよね?

『遠浅の部屋』より

大橋裕之(以下、大橋) 何度賞に応募しても落選していたので、とにかく読んでほしいと自費出版から始めたんですが、仕事にはしたかったので、いずれは商業出版ができたらいいなと思っていました。

アラ子 今はコミケやpixivからデビューする人もいますが、当時はどうでしたか?

大橋 ブログからデビューしている人もいましたけど、今ほど多くはなかったですね。

――賞に入選しないから諦めよう、と思わなかったのはなぜですか?

大橋 怒りですかね。賞に選ばれた作品を読んで、俺のほうが面白いのになって。

『太郎は水になりたかった』より
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