カルチャー
[女性誌速攻レビュー]「婦人公論」3月22日号

「婦人公論」の“隠れ貧困”特集で、お嬢様キャラを進んで請け負う梅宮アンナのタレント気質

2016/03/16 17:00
「婦人公論」3月22日号(中央公論新社)

 「婦人公論」(中央公論新社)今号の特集は、「『隠れ貧困』に陥らないために」です。昨今の「婦人公論」では定番の“貧困”ネタですが、今回はただの貧困ではなく「隠れ貧困」。傍目にはそうは見えないけど、家計は意外とメタボってます? という企画です。ドキっ。

 経済ジャーナリストの荻原博子氏によりますと「『隠れ貧困』が特に多いのが、40代と50代」だそうで、「50代の『隠れ貧困』は、バブル時代に消費の楽しさを知り、給料が右肩上がりになると信じて家を買い、車を買い、子どもを大学まで行かせ、それが人並みの幸せと信じてきた世代。ところが、経済の変化でボーナスがカットされ、給料が下がり、人によっては職を失うケースも(中略)けれど、そんな惨めな自分を友達の前にはさらしたくない。だから、一生懸命に見栄を張る」。

 さらに厄介なのが40代の隠れ貧困で、「親世代は上昇志向が強い団塊の世代。彼らから大きなプレッシャーを受け、うつむき人生を歩んでいる。抑えつけられた気持ちが、自分の満足より子どもの教育に向かいやすい」とのこと。うつむき人生って……。

<トピックス>
◎特集「隠れ貧困」に陥らないために
◎梅宮アンナ「『宵越しの金』を持たないのはいまの自分と娘が大事だから」
◎読者体験手記「あぁ、バブル時代ははるか遠く……」

■アンナと「隠れ貧困」の相性の良さよ

 1972年生まれ。現在43歳であるこの人はどんなタイプの「貧困」を抱えているのか。「『宵越しの金』を持たないのはいまの自分と娘が大事だから」は、お騒がせタレント・梅宮アンナのインタビューです。大物俳優・梅宮辰夫の娘として、蝶よ花よと育てられたのに、付き合う男付き合う男警察のご厄介になるという、リアルだめんずうぉ~か~。最近では、ネットで拾った画像をさも自分が撮ったかのようにインスタグラムに投稿し叩かれたり、実家に子どもを預けて都内に1人で暮らすための部屋を借り「育児放棄」と叩かれたり。自著『「みにくいあひるの子」だった私』(講談社)の道を現在も邁進するたくましい女性です。

 インタビューの内容は、もっぱら「育児放棄」と書かれた娘との関係について。娘との海外旅行にはそれはそれはお金をかけていること、金銭感覚については意外と厳しく育てられていたため、娘へのしつけもそれなりにしていること、育児放棄報道に娘が傷ついていること……などなど。これは梅宮アンナというタレントがここまで仕事を続けてこられた理由だと思いますが、このインタビューにも育児放棄うんぬんより、とにかくアンナの自信(という名の図々しさ)がものすごい。

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