“炎上学者”古市憲寿は「百田尚樹の二の舞」? 政治路線&過激語録にテレビ局は……
また、13年に刊行された『誰も戦争を教えてくれなった』(講談社)の巻末には、戦争博物館を独断で点数づけした「戦争博物館ミシュラン」という企画がある。「規模」や「アクセス」など評価すべき5つの要素から採点しているが、世界遺産の「広島平和記念資料館」を100点中72点と採点。特に、どれだけ趣向を凝らして来場者を楽しませようとしているのかという「エンタメ性」に関し5段階中、1の最低評価を下している。その点数づけのマークも「手りゅう弾」という物騒さだ。
戦争博物館にエンタメ性がないという評価についてはある意味では正論かもしれないが、戦争博物館を「採点する」という発想に、テレビでのみ古市の姿を知る視聴者は驚くのではないだろうか。
そんな古市だが、最近は自民党の「歴史を学び未来を考える本部」のオブザーバーに起用されたと報じられた。昨年から安倍晋三総理直属の組織として同会合がスタート、議員が列席する中、古市も名を連ねているのだ。
「この会合は海外メディアの取材が一切シャットアウトされて行われたことで、戦争への流れを危険視するアジア諸国から非難が上がりました。また、この会合の議論は、将来の憲法改正に向けた布石との見方もあります」(同)
こうして自民党を支援する立場に立ったことになる古市を、今後、テレビ局はどう扱っていくのだろうか。
「彼の発言内容は立場上、自民党寄りのものとなり、一時期はコメンテーターとして重宝がられるかもしれない。しかし彼の性格上、発言はエスカレートしていくものと思われ、かつて『炎上上等』とばかりに政治家や政党への批判発言を繰り返し、メディアから消えた作家・百田尚樹のように、いずれはメディアから避けられてしまうのかもしれません」(同)
古市も出演している『とくダネ!』(フジテレビ系)の人気コメンテーター・竹田圭吾氏が先月すい臓がんのため亡くなったが、果たして彼は竹田氏のように、「声を求められる論客」になれるのだろうか。
(後藤港)