「ジャニー氏の全盛期は今」「後継者は必要ない」ジャニー&メリー喜多川姉弟の知られざる“素顔”
創設から50年、男性アイドルを生み続け“一大帝国”を築き上げたジャニーズ事務所。所属するアイドルを選ぶのはジャニー喜多川氏たった1人であることは広く知られている。そんな、知られざるジャニー氏の素顔とエンターテインメント論を綴った1冊『ジャニーの伝言~嵐、SMAP、キスマイたちを育てたジャニーズ事務所社長の夢と言葉』(小社刊)。著者の小菅宏氏は、集英社に編集者として勤めていた頃、創業間もないジャニーズ事務所の社長・ジャニー喜多川氏と出会い、親交を深めたという。同事務所外部の人間では、おそらく最もジャニー氏に詳しい小菅氏に、知られざる姉弟の素顔と、現在~今後のジャニーズ事務所の行方について話を聞いた。
――『ジャニーの伝言』を拝読しました。一般にSMAPはマネジャーの飯島三智氏が育てたといわれていますが、デビュー当時、人気が停滞していたSMAPの飛躍のターニングポイントは、ジャニー喜多川社長の「ある決断」だったというご指摘には、驚きました。
小菅宏氏(以下、小菅) 私が知る限り、稲垣(吾郎)くんに女装させようとする番組ディレクターと、それを拒否する当時の現場マネジャーでモメていたところに「やっちゃいなよ」とジャニーさんが決断を下したところから、SMAPの歴史が変わっているのです。
――小菅さんは、ジャニー喜多川氏とも長年交流を持ってきたそうですね。
小菅 なぜ私がジャニーズに関する本を出版したり、コメントできたりするかというと、メリーさんは私が嘘を書かないことを知っているんですよ。私はメリーさんが30代後半、ジャニーさんが30代半ばくらいのときに初めて出会い、ロサンゼルスにいる一番下の弟さんのところにも行ったことがあります。
――今回のSMAP騒動については、ジャニー氏は表にまったく出ず、メリー氏と飯島氏との女の戦いとして報道されていました。どのようにご覧になりましたか?
小菅 マスコミは「メリーVS飯島」として報道していますが、最初からメリーさんの思惑では、次の社長はジュリーさん(藤島ジュリー景子)に決まっているわけで、闘いでもなんでもないですよ。ただし、それをいつ公表するか考えていたときに、「週刊文春」(文藝春秋)の取材が来た。世間に出すのに、ちょうど良いタイミングだったのだと思います。
――騒動の発端となったのは、「週刊文春」(15年1月29日号)に掲載されたメリー氏の「怒りの独白5時間」という記事でしたね。
小菅 実はその独白の前日に、「週刊文春」の記者が私のところに来て、話を聞いていったんです。当初、その記事は巻頭ではなく、4ページくらいの記事にする予定でした。ところが、翌日にメリーさんの取材ができたことで、巻頭企画になり、あのような大きな記事になったんですよ。