『志村けんのバカ殿様』、1ケタ視聴率続きも“打ち切れない”! フジと志村の同盟関係
フジテレビには、低視聴率なのに打ち切ることができない「不良債権」的番組が数多くある。その中で代表的なのが、『めちゃ×2イケてるッ!』『とんねるずのみなさんのおかげでした』の2つだ。これらは長年、フジの隆盛に貢献してきたことから、簡単に終了させることができないという。
そんな2番組の陰に隠れているが、同じく「低視聴率であるにもかかわらず打ち切るのが難しい」とウワサされているのが、『志村けんのバカ殿様』だ。最高視聴率は1986年8月25日に記録した27.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)。人気番組の看板の通り、2009年1月8日の放送回は15.5%、4月9日は14.5%、10月6日は12.1%と安定して数字を稼いでいるが、「低視聴率」といわれる現在はどれほどなのか?
「15年4月1日の放送回は9.9%、10月20日は8.5%、今年の1月5日は8.4%と低空飛行が続いています。ひとケタが1~2回続く程度なら裏番組の影響などといった理由で片付けることができますが、3回連続だとさすがに言い訳できなくなる」(業界関係者)
今年放送30周年を迎える名物番組は、どうしてそこまで落ち込んでしまったのか?
「まず考えられるのは、やはりコンプライアンスの問題による自主規制。かつての『バカ殿』では、上半身裸の女性たちを何人も床にはべらせ、その上に志村が寝たり、そんな腰元たちに『そなた初めてか?』と、セクハラともとられかねない発言で城内を追いかけ回していました。こうした、当初の持ち味であったエロさを感じさせるシーンは徐々になくなりつつあります」(テレビ誌ライター)
かといって、現在の『バカ殿』にはそれに代わる武器もなく、「旬のタレントをはじめとした、ゲストとのトークに時間が割かれている」(同)という。
さらに志村の高齢化も避けては通れない。
「スラップスティックコント(ドタバタ喜劇)に必要な体のキレはなくなり、また、65歳の老け顔に白塗りメイクはキツい。“わがままでヤンチャな殿様”といった設定はもはや形骸化しつつある」(前出・業界関係者)と手厳しい。
つまり、ここ最近の低迷は、番組、そして志村自身の老いによるものと考えられるようだ。だが番組を打ち切るのは「至難の業」らしい。そのワケは、志村の所属するイザワオフィスとフジテレビとの関係にあるという。