川本真琴は、なぜTwitterで交際宣言したのか? SNSに見る“不安定な人”の思考回路
しかし、その後に「私の彼氏を取らないでください」と重大なオチを披露。三角関係であることをほのめかした。そんなの彼氏と相手のオンナに直接言えよという話だが、これが「不安」な女の典型的な行動なのだ。「不安だから、共感を第三者に求めて、自分を鼓舞する」のである。川本の彼氏はお笑い芸人の狩野英孝といわれているが、本当に彼氏なのか、二股なのかという真偽は別として、自分との関係を突然暴露する女は、男性側にとって脅威でしかないだろう。
SNSとの距離の取り方は、難しい。娯楽だと思いこんでいるが、実は依存しているという可能性は少なからずある。とりあえず言えるのは、プロ彼女(芸能人として活動していた時期もあるが、現在は一般人。当時のコネを駆使して、芸能人、有名人としか付き合わない)と呼ばれる恋愛猛者たちは、「SNSをやっていない」という特徴があることだ。有名人との交際中、うれしいことも、つらいこともあっただろうが、そういった「不安」を管理して、「黙っていられた」ことが、彼女たちの強みと言えるだろう。
「沈黙は金、雄弁は銀」ということわざがあるが、「黙っている」ことは不安を増やさないだけでなく、人からの嫉妬もかわせる利点がある。いいことがあった時ほど、黙っておく。他人に自分をさらすことに抵抗がない時代だからこそ、「隠すこと」が重要であり、黙っていられない時点で、川本はこの恋愛において“負け”なのではないかと思うのだ。
仁科友里(にしな・ゆり)
1974年生まれ、フリーライター。2006年、自身のOL体験を元にしたエッセイ『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。現在は、芸能人にまつわるコラムを週刊誌などで執筆中。気になるタレントは小島慶子。最新刊は『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)。
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