SMAP出演番組、視聴率アップもテレビ業界が危惧する「ジャニタレのイメージ失墜」
年が明けてからの芸能スクープ合戦は、近年にないほどである。ベッキー、DAIGO、そしてSMAPと、連日主役がめまぐるしく変わり、ワイドショーも通常より2%は視聴率がアップしているという。
その話題の中心にいるSMAPについて、確かに昨年から不穏な動きを見せていたと、さるテレビ業界関係者は振り返る。
「年始のスクープ記事は通例として、昨年末から追跡してきた情報から飛び出すことが多いのですが、今回勃発したSMAP解散報道も、昨年からやはり関係者だけが知る門外不出の情報だったようです。しかし、それを知らない業界周辺にいる者にも、『SMAPに年始、何か起こりそうだ』という空気が伝播していたそう。それがものの見事に当たったわけですが、『火のないところに』の“火”が本当にあったと知って驚いている者もいます」
さて、実際、報道が出たあと業界内では、どんなウワサが飛び交ったのだろうか。
「ある者は、『5人が犯した別の大きな罪を隠ぺいするためにでっち上げた“捏造”じゃないか』とまで言ってましたね。また、ジャニーズ関連の番組に携わっていない外野にいる人たちの間では、『これからSMAP、どうなるんだろうね?』という会話は、挨拶代わりに交わされていました。おそらく、どこの会社や学校などでも同じだとは思いますが」(同)
今回、図らずもジャニーズ事務所と所属タレントの軋轢が表面化してしまったが、今後ジャニーズはどうなっていくのだろうか。日本のエンターテインメントの1ジャンルとして確立した「ジャニーズ」を、ディズニーランドと同じ“聖域”であるとたとえた上で、こう語る。
「今までも、ジャニーズの元所属タレントや、元交際女性による数々の告発などが一部メディアに報じられてきましたが、それらは大々的に報じられることなく、ファンも目をつむってきたところがあり、大打撃にはならなかった。しかし、今回こうして事実上芸能界トップのジャニーズタレントが、屈辱的な謝罪の姿を公共の電波でさらしたことで、夢の帝国に隠された陰湿な体質が露呈してしまった。これは、ジャニーズ事務所全体に影響を及ぼしかねない敗北的行為だったと考えられます。事実、ほかのグループのTOKIOや嵐なども、今回SMAPが巻き込まれた“しがらみ”に縛られているのではないかと、一般視聴者は疑惑の目を向け始めている。つまりは今後起こりうるのは、ジャニタレのイメージ失墜です」(同)
関係者はそう予測した上で、所属タレントの出演する番組の視聴率にも響きかねないと危惧していた。
とはいえ、15日、騒動のさ中に放送されたトーク番組『A‐Studio』(TBS系)に香取慎吾が出演した回は、前枠のミニ番組が4.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)にとどまっているにもかかわらず、急激に視聴率を上げ、10.2%を記録している。つまり、注目度は増しているかたちが、かえってこの日々加熱するSMAP関連の報道が影響し、SMAP自身の求心力の低下、さらには他タレントのイメージダウンにつながらないことを祈るばかりだ。
(後藤港)