“フライング・ドラム”でおなじみのトミー・リー、ドラムごと逆さまの状態で吊るされる!
トミーは、85~86年に行われた『Theatre Of Pain』ツアーで、ドラムセットが90度持ち上がり観客席を見下ろしながらパフォーマンスしたのを皮切りに、87~88年に行った『Girls,Girls,Girls』ツアーでは、ドラムセットが宙に上がり上下左右に360度回る中で「フ●ック」「フ●ック」と叫びながらドラムを叩くなど、圧巻のパフォーマンスで観客を楽しませてきた。その後も「回転するドラムセット」は進化を続けたが、90年にはパフォーマンス終了時にトミーがドラムセットから転落し、床に頭を強打するという事故も起きており、これまでに何度もヒヤリとすることがあった。
その昔、ベースのニッキー・シックスが、「オレたちがツアーに出れば、骨折するし、病気になるし、観客も血まみれになる。戦争のようなもんなんだ」と語ったことがある。全盛期と比べたら、かなり落ち着いているものの、50歳を過ぎてもセクシーでデンジャラスなモトリー・クルーはそのまんま。ファイナルツアーの最終日でハプニングが起こったものの、それもまた、モトリー・クルーらしいとファンは受け止めているようだ。なお、この様子はすべて撮影されており、コンサート・ドキュメンタリーDVDとして、年内に販売されることになっている。
ファイナルツアーと銘打った今回のツアー。復活を望む声は小さくないが、ソロアーティストとして活躍する者や、健康面で不安を抱える者がいるため、オリジナルメンバーでのツアーはこれが本当に最後だと見られている。メンバーたちの「ヨボヨボになりながら続けるのは嫌だ」という言葉は本音なのだろう。
最後まで伝説を作ったモトリー・クルー。時代を突っ走ってきた彼らが、今後それぞれどのように活動するのか。非常に楽しみだ。