『ABChanZOO』クイズ企画で見つかった、「全員バカ」という素晴らしきA.B.C-Zの才能
さらに斬新なのは、帰宅した五関の「代役」としてそっくりさん(ほんのりサイズ感などが似てる少年)が登場したこと。しかも、普通ならジャニーズJr.などを使うところだろうに、一般人の少年である。
ここまでで十分カオスなのに、クイズはさらに第2ステージの「書き問題」に進む。今度は一番正解数の少ない人が帰宅となるルールで、第1問「サバやアジなど青魚に多く含まれる頭が良くなるといわれている成分をアルファベット3文字で書きなさい」に対して、河合と塚田の答えは「DHC」、橋本と五関代役の答えは「HDC」、そしてなぜか戸塚は「OPQ」。
もちろん正解は「DHA」で、1人も正解者が出ないこともすごいし、戸塚の「OPQ」のわけわからなさもすごいし、塚田と河合の答えを見て「あっ、そうか! DHCだ!」と悔しがる橋本はほとんど天才だし、「DHC」を書いた河合などは恥ずかしがるどころか堂々たる態度で「惜しい!」と残念そう。なんだ、この素晴らしいチームプレイは!?
さらに、続いての質問「マグロは英語でTuna。サメは英語で何?」への答えは、「Sahrk」(戸塚)、「Caaaaku」(橋本)、五関代役は「Same」、河合は「Joozu」。塚田ひとりだけが「SHARK」で正解した。
凡人の頭で繰り出せるボケなんてせいぜい「JAWS」程度だと思うのだが、そこはA.B.C‐Zの底の知れないバカ愛おしさ。結局、塚田の1ポイントのみで、ほかは全員0点のまま迎えた最終問題。「エビを漢字で書け」という問いに、平仮名で「えび」と書いた橋本は「帰宅」&一般人の代役登場。
そして、代役2人を含むファイナルステージは河合、塚田が「帰宅」となり、最終的にエンディングは戸塚1人+代役4人で行われたのだった。いまだかつて本物が1人しかいない代役だらけのエンディングなんてあっただろうか。
何が素敵って、5人がわざとらしくボケたり、ウケをとろうとしたりせず、真摯に臨んでいること。そして、おバカの方向性がそれぞれに異なり、複雑な広がりを見せつつも、5人の中ではちゃんとつながっていること。
A.B.C‐Zの新しい魅力「全員バカ」が見つかった『ABChanZOO』。今後、罰ゲームの帰宅後の「代役」に毎回同じ人が出てくるようになったら、そのうち「代役ファン」などもついたりして……。
(田幸和歌子)