カルチャー
[女性誌速攻レビュー]「CLASSY.」12月号

カッコいいとモテの矛盾に疲れた「CLASSY.」読者を癒やす、「愛が深まる服」という夢物語

2015/11/13 14:00

 しかし、しかしですよ。若さを憎み、加齢を敬うその姿勢で、「CLASSY.」最大の命題である“エエ男との結婚”は達成されるのでしょうか。いくらトレンドのオシャレを読者に啓蒙しても、男性座談会で「髪がバサバサで寝起きみたい」「スニーカーとか気合入ってなさすぎ」と斬られるのがオチ……と思っていたらとんでもないページがありました。「流行無視!? 男ウケ服だけで11月の着回しDiary」。こちら「男性好感度の高い服だけ」での着回し企画です。デザイン会社勤務の女性(30歳)が、年上バブリーIT企業経営者やライバル的存在の同僚男性、かつての同級生やらフットサル仲間やら出会う男出会う男に告られるという、日ペンの美子ちゃんも進研ゼミから送られてくるマンガもびっくりの夢物語が展開されております。

 この着回しの根拠となっているのが男性座談会。ノッケから「女のコって、トレンドを追っているコもいるけど、男って実はそういうのどうでもいいと思っていますよね」「トレンドを押さえたところで、別に女のコとしてのポイントってそんなに上がらないという」と身もふたもない話でスタートします。その後はいつもの“ガウチョパンツに靴下とか大嫌い”“誰が何と言おうと俺は○○(ノースリニット、タイトスカート、ショーパン、ワンピース)派”などの意見表明が続くのですが、特に気になったのはこちら「確かに、最近よく見るガウチョパンツってあまり(体のラインが)見えないですもんね」「隠せそうだよね、いろいろ」「そういう小さい努力をきっとしているんだろうな、というのに男はグっとくるものですよ」。ば、バ、バッキャロー!! ガウチョパンツほど難しいアイテムないんやぞ!!

 「緩んだ二の腕やおしりはやばくても、その肉感が実は愛おしかったり(笑)」って思うような男はここにはいない……ガウチョパンツを穿くだけで「努力してない」と断罪されてしまうこの世界で、トレンドとはなにか、ファッションとはなんなのか、考えさせられてしまうのです。

■矛盾とはカネを生みだす魅惑のシステム

 ファッションを自らのアイデンティティの表出と捉えるのか、それとも結婚への武器と捉えるのか。読者の年齢層が当初の雑誌の想定よりズンズン上がっている中で、「CLASSY.」もおそらく厳しいかじ取りを迫られていることと思います。そのジレンマに答えを出すのは難しいでしょうが、もしかして読者に求められているのは、こういうページなのではというものを紹介したいと思います。それは「愛が深まる『3段階レイヤード』を知っていますか」。キャッチには「脱ぐたびに彼のハートをワシづかみ!」とあります。ワォ。

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