カルチャー
【男と結婚】――男が結婚したい理由(全4回)

墓守・介護・財産・遺族年金……入籍がゴールではない、中高年の婚活事情【中高年婚活編】

2015/10/24 19:00

 4回シリーズで「男性と結婚」について考える当連載。4回目となる今回お話を伺ったのは中高年特化で55年。中高年向け結婚情報サービス老舗「茜会」だ。親や自身の介護、結婚暦、子供の有無、財産など、若者の結婚ではあまり気にしない人も多いであろう背景が一気に存在感を増す中高年婚活の現状を、茜会広報責任者・立松清江氏に話を伺った。

■「子どもを生んでほしい」高齢出産の壁

――中高年にサービスを限定していますが、どのような年齢層の分布になっていますか?

茜会・立松清江氏(以下立松) 当会の男性会員は40、50、60代の方が中心で、30代の方は少ないですね。入会者はいわゆる草食系でシャイな方が多く、ご長男で「そろそろ結婚を」とご両親から資料請求のお問い合わせをいただくくこともあります。資料のご請求はご本人以外の方からでも受けていますが、ご入会はご本人に確かな意志のある方にだけお願いをしています。

 現在の会員の年齢比率は、男性は多い順に60代が43%、50代が32%、40代以下が15%です。女性は50代が40%、60代が30%、40代以下が23%ですね。女性は30代の方もいらっしゃいます。(2015年時点)

――以前、結婚相談所を取材した際に、(http://cyzowoman.jp/2015/03/post_15206.html)「男性は女性が思うよりも、もっとずっと若い女性が好き」と伺ったのですが、中高年男性においてもこの傾向は変わらないでしょうか。

立松 そうですね。男性が30代の場合、お相手に20代の女性を求められる傾向があるのですが、そういった男性にはご入会をお断りしているんです。当会ですと20代女性はご紹介ができませんので。ただ、30代男性でも、将来お子様を考えていないので年上の女性でもいいという方でしたらご入会いただいています。

――若い女性を求めるのは「子どもを生んでほしい」という思いとイコールなのでしょうか。

立松 全ての男性が子どもを望むというわけではありませんが、相手に子どもを生んでほしい、と強く望まれる方はいらっしゃいますね。50~60代の男性でもいらっしゃいますよ。そうなると女性は30代くらいまでになりますよね。出産経験のある女性の中には「もう
1人ぐらい生んでもいいかな」という方もいらっしゃるんですが、子どもを生んでほしいという男性ほど、結婚暦がなく、初産である女性を求めがちなんです。

――ただでさえ女性側は高齢出産になるのに、それはあまりに相手に求めすぎでは?

立松 女性の目線から見ると厳しいし、引いてしまいますよね。女性は子どもを生む道具ではありませんから。そもそも、子どもは授かりものですから生めるかどうかということ自体わかりませんよね。まして出産は女性にとって命がけです。そのようなことも男性にお話をさせていただいた上で、また、「相手の女性がそもそも生みたいか、という確認は当会ではしていません。それでもよろしいですか?」という念押しを入会の前にしております。私どもとしては子どもが目的ではなくご自身のパートナーを見つけたい、という思いで当会にご入会していただくのが一番と考えています。

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