「セックス翌日に彼の舞台を見る快感」芸能人とW不倫するファンにとっての“夢と現実”
翌日に公演を控えているにもかかわらず、彼が呼び出した時刻は午前2時。
「私の仕事は定期的に夜勤もありますし、急に家を出ることは簡単ですね。病院から呼び出されたと言えば、当日でも出られますから。……でもさすがに初めての夜は緊張しました」
初めて訪れる高級ホテルのドアベルを押し、彼に導かれて部屋に招かれる。あこがれの彼が目の前にいた。舞台に立つ彼の両腕に抱かれ、台詞を操る彼の唇とキスを交わし、全裸になって彼自身を受け入れる。
「下品な言葉を使ってしまうと、挿入する前から何度もイッてしまいます。だってこの腕に、この唇に、何人もの女性たちが触れたいと思っているのに、私だけが触れているんですから」
彼との関係が始まってから、ご主人との性交渉は「年に一度」だそうだ。
「彼ともそんなに頻繁に会えません。年に1回か、2回か……でも、彼とセックスするときのために、自分の体を汚したくないんですよね。主人に誘われても『疲れた』とか『眠い』と言って避けてます。主人もそれほど性欲が強いわけではないので……。私が申し訳ないな、と感じてしまうのは、そんな主人に対してまったく罪悪感がないことですね。彼のことが好きなので」
この関係性を「恋愛」だと感じているか、それとも「不倫」であると感じているか。率直に訊いてみた。
「私の中では100%恋愛です。でも彼はどう思っているのかはわかりませんね。私のような『地方妻』はほかにもいるような気がしますし……考えたくないので考えないようにしています」
いわばW不倫である理紗さんの恋。この恋の終焉は考えているのだろうかと疑問を投げかけてみた。
「終焉は、彼が飽きるか、私が死ぬか、ですよ。私は、彼とセックスをした翌日の彼の舞台を見ることが快感でたまらない。でも彼の家庭を壊すつもりはありませんし、私も独身には戻りたくない。だから永遠にこの関係を続けていきたいと思っています」
まるで夢物語のような理紗さんの物語。果たして、どのような結末を迎えるのだろうか――。
(文・イラスト/いしいのりえ)