「コスメ種明かし」特別鼎談【後編】

「恋愛と美容は似ている」コスメフリークたちが追い求める、“私のときめき”という快楽

2015/08/30 19:00

大久保 「手ぬぐい」を使った洗顔なんですが、いかがでしょう?

尾崎 まず、ゴシゴシやるのは原則どんなものもだめで、あとは手ぬぐいうんぬんより、ちゃんと洗えているかが大事ですね。洗い方がよかったら、私は素手でも手ぬぐいでもいいと思います。あとどんな石けんを使ってるか。問題は肌とのクッション役の石けんや洗顔料かなと。

安彦 もこもこ泡がいいんですか? クッションっぽいし。

尾崎 よく見かけるもこもこ泡は意図的に作られているもので、イコール洗浄力とはならないんです。自分の肌に合う、シンプルなものがベターといったところでしょうか。

■美容は、ときめきのためにある


安彦 そういえば、尾崎さんの使ってらっしゃる牛乳石鹸って、そんなイメージかも。ところでなんで、牛乳石鹸に行き着いたのですか?

尾崎 私、そもそも化粧品には、まったく興味がなかったんです。流行の物を買っては、合わなくてポイ、みたいなことも多く、無駄遣いばかりでした。化粧水の塗布の仕方もわかってませんでしたね(笑)。でも、若いときは自身のリカバリー力でなんとかなっていたし、肌が荒れても、仕事のストレスから通っていたエステで、なんとかしてもらえばいいやって。エステには相当通いましたね。もう「自分へのご褒美」と言い訳して、年間200万円はつぎ込みました。

大久保 すごい……ソープにハマる中年男性のようだわ!!

尾崎 肌トラブル→エステに駆け込む→また肌トラブル……を繰り返しているうちに、30歳になった頃、何をつけても肌が痛くなるような、 ひどい皮膚の炎症を起こしてしまったんです。それから、きちんと化粧品を研究し始め、自分に合うものを見つけて、化粧品開発を仕事にした感じです。炎症がひどい私でも使える化粧品を見つけるというところがスタートだったので、私は“美容”には今も興味はないんですよ。

安彦 意外! 美容フリークから、この仕事に就いたのかと思いました。私はそもそも、美容フリークというか完璧主義で、0か100かしかない性格なんですよね。極端なんです、すっごいケアしたかと思ったら、3日間風呂に入らなくても気にしないとか……。私に必要なのは、美容のグレーゾーンを認めることなのかも。


大久保 麻理絵と違って、アトピー肌の私はむやみに試すと大きな肌トラブルになりがちだから、あまり冒険はしないけど、やめられないのがやっぱりシートパック! なんていうか、心も潤うっていうか……。

尾崎 効能うんぬんも大事ですが、美容って「ときめく」のも大事なんです。肌のコンディションは、メンタルに大きく左右されるので。なので、いいなぁと思うものは、成分以上の思わぬ効果があるんですよ。

大久保 美容はときめき、ときめきは美容!

『美容、ファッション、ダイエットetc. 本当の美人は、あえてこれを選んでいる』