カルチャー
[女性誌速攻レビュー]「DRESS」9月号

「女は浮気されたらすぐわかる」編集長のオンナとオトコ論が寒々しい「DRESS」

2015/08/16 16:00
「DRESS」2015年9月号(幻冬舎)

 編集長のTwitterによると、9月に大リニューアルを迎えるという「DRESS」(幻冬舎)。今月号は、「藤原美智子のビューティ人生相談」「アベチヨの恋愛通信」「この世に映画がなかったら」「晩婚さんいらっしゃい!」「『攻め』と『守り』のマネー講座」「恋人選びよりも楽しいクルマ選び」が最終回と、軒並み連載が終了となりました。

 「ビューティ人生相談」は、ヘアメイクに限らず「最近、イライラしたり落ち込むことが多いんです。機嫌のいい自分をキープするコツってありますか」といった、「そんなものアラフォーになってまで人に聞くな」的な内容の質問も多かったのですが、やはり終了ですか。でも誌面には「この連載では、美容に関することから人生の悩みまで、率直なご意見をメールで募集しています」という表記がありました。連載は終了だけど、悩み相談は続くのかしら……?

<トピック>
◎小島慶子の大人の学校
◎今宵、サイエンス・バーで。
◎Editor’s Letter

■資本主義を語る「DRESS」

 筆者が「DRESS」で一番楽しみにしている連載は「今宵、サイエンス・バーで。」です。今話題の理系のネタが、文系の人にもわかりやすく解説してあります。本1冊読むまではいかないけど、知っておいてもいいかなというネタの宝庫。これをきっかけに、同じテーマの本を買ってみようかな、という導入としても愛読しています。

 そんな読者からの意見が多かったのでしょうか、「今宵、サイエンス・バーで。」の文系版のような「小島慶子の大人の学校」という“ときどき連載”が今月から始まりました。対談形式なのも、話題の専門家を連れてきて得意分野を語らせるのも、まるで同じです。今回は「資本主義が終わるって、本当ですか?」というタイトルで、エコノミストの水野和夫さんに話を聞いています。

 のっけからつまずきそうになりましたが、どういった切り口で「資本主義」が語られているのでしょうか。アラフォー読者の親たちは、間違いなく資本主義の恩恵を受けた世代で、「お金があれば安心」「お金があれば幸せ」という考えが主流です。しかしバブルが崩壊して、終身雇用の考えも薄くなり、大手企業もリストラの嵐。アラフォーはまだバブルを経験している世代なので、それほど悲観的ではないけれど、「お金神話」といったものから、少しずつ遠ざかっている世代でもあります。「あくせくお金を稼ぐよりも個人の幸せ」を求めるような。働きたくてもその機会もないこともあるし、なんらか頭の切り替えが必要な時期なのだと思います。それが「資本主義の終焉」なのかと思うと、実感が湧きます。

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