鈴木おさむの「放送作家休業宣言」に透けて見える、手にした肩書“父”の旨味
――毒舌コラムニスト・今井舞が、話題のアノ人物やアノニュースをズバッとヒトコトで斬り捨てる!
◎その先に見える小山薫堂
いろんな皮算用が見て取れる「鈴木おさむ、放送作家休業宣言」。
今、テレビ業界の内情は本当に厳しいらしく、名前を出すだけで高額なギャラを取る大物放送作家は、コスパを考え「切る」方向に動いてるそうな。そういう流れを察知するのが早そうな鈴木おさむ。先手を打って自分から「休業」ということにしてしまった方が、次動くとき特別感が出せるしな。休業中も、イメージアップ狙いで男性育児休暇を積極的に取り入れたい企業だの、大型スーパーや飲食産業などの「男性トイレにもおむつ替えシート設置しました」アピールの場だの、いろんなところで蠢く姿が今からもうイマジン。白鵬パイプ設立業を始め、「放送作家」よりうまみが一段上のビジネスモデルが、もう脳内で構築済みなんだろう。
嫁の出産シーン放映で「2ちゃんねる」に批判されたと反論してたが。いちいち反応せずに「父商」に邁進すりゃあよかろう。しかし、「2ちゃんねる」て。今どき。
◎もう1つの観点
そして、問題の森三中・大島美幸出産シーン。美談か醜悪かという議論はどちらでも、したい人だけすればいい。私はとにかく、大島美幸が、生んだ我が子を、眺めるだけで一向に抱こうとしないことにビックリしただけだ。差し出す助産婦さんの手も、「え? 受け取らないの!?」と、怪訝そうだった。いやぁ。本当にビックリした。
◎そしてダニエル・カール
どぶろっくに乃木坂46と、溺れる者は藁をも掴む状態のNHK大河ドラマ『花燃ゆ』。そんなことで「見る」と思われているのが情けない。だったらもういっそのこと、ペリー役にチャック・ウィルソンとか「え? この人が?!」を極めてみちゃどうだろうか。
いがらしゆみこ、楽しんご、椿姫彩菜、織田無道、藤谷美和子、城崎仁、三井ゆり、野久保直樹、小田茜、うじきつよし、チューヤン、赤西仁、グレートチキンパワーズ……。「え? この人が!?」で耳目を集めると肚を決めたなら、人材はいくらでもある。年末まで持たせるためにも、「誰が出るかはお楽しみ☆今週のびっくりゲストコーナー」作りを急げ。
今井舞(いまい・まい)
週刊誌などを中心に活躍するライター。皮肉たっぷりの芸能人・テレビ批評が人気を集めている。著書に『女性タレント・ミシュラン』(情報センター出版局)、近著に『気になる「あそこ」見聞録』(新潮社)がある。