片岡愛之助のキリンCM「好きなんだからしかたない」に思う、熊切あさ美の心理
「好きなんだからしかたない」と、満面の笑顔でキリン淡麗プラチナダブルを飲んでいる歌舞伎俳優・片岡愛之助(43)の電車の車内吊りポスターが気になる。キリンが公表しているCMストーリーには、「おいしいプラチナダブルが飲みたい!やっぱり…我慢できそうにありません」「オレの流儀」という言葉が躍る。崖っぷちアイドルといわれる熊切あさ美(35)との交際を、いくら後援者や周囲の人々に反対されても、「好きなんだからしかたがない」と押し切ってきた愛之助自身を彷彿とさせるCMだ。私の穿った見方かもしれないが、その愛之助の“オレの流儀”こそが、ファンの心をつかんでいたように思うのだが……。
熊切と同棲中に女優・藤原紀香(44)との“お泊まり愛”が発覚。双方は「友人関係」を強調し、交際を否定。そこから始まった愛之助と熊切の泥沼の破局劇だが、涙ながらに「別れ話は出たことがない。別れたと思っていない。4月の舞台は、私のところから行きました」と発言した熊切に、愛之助は「別れの話はしていました。彼女もわかってくれていた」と、真っ向から反対。しかし愛之助の心情は、周囲の関係者や親しいマスコミがメディアを通して熊切に伝えるといった形だった。
そして再び、熊切がネットテレビの生放送で「自分だけを守ろうとして、自分に有利な発言ばかり繰り返すのを見て、尊敬の気持ちや愛情がなくなった」と激高。放送に立ち会った熊切と親しい数社の記者に「自宅を留守にしていた間に、愛之助のコート約20着、スーツ約15着、靴、下着、ギター、台本、両親の写真などが、ごっそりなくなっていた」と暴露したという。
交際2年7カ月の重みは大きい。2人は2012年の夏に撮影された映画『歌舞伎町はいすくーる』で共演し、熱愛に発展。交際宣言もした。“崖っぷち”といわれる熊切は、かつて「(愛之助との交際に)何回か不安になって、私と付き合っていて『恥ずかしくないの?』と聞いた」そうだが、愛之助に「頑張っていたし、いいんじゃない」と言われたことが「すごくうれしかった」と周囲に漏らしていたそうだ。
「売名行為」と騒がれ、熊切の芸能活動がうまく回らなくなったのも事実。愛之助に逃げられたら家賃も払えない。ネット番組で泣いたことを、共演者の堀江貴文に「嘘泣き」と暴露されたが、「嘘泣き」をしてでも、熊切には今回の破局劇について主張したいことがあったのだろう。そしていま熊切は、テレビで流れている「好きなんだからしかたない」というCMをどんな思いで見ているのだろうか。
石川敏男(いしかわ・としお)
昭和21年11月10日生まれ。東京都出身。『ザ・ワイド』(日本テレビ系)の芸能デスク兼芸能リポーターとして活躍、現在は読売テレビ『す・またん』に出演中。 松竹宣伝部、『女性セブン』(小学館)『週刊女性』(主婦と生活社)の芸能記者から芸能レポーターへと転身。