「夫の就職先である田舎に行きたくない」離婚すら頭をよぎる一児の母を救う、“ヤってみる”精神
家族関係、恋愛、夫婦関係、仕事、結婚、介護、人生……サイ女読者のお悩みに“プウ美ねえさん”こと熊田プウ助が、いつもそばに置いておきたい“エプロンメモ”とともに回答します。
【今月のお悩み】
「夫のことも嫌いになったらと不安です」
16歳年下の大学出たての男性と、いわゆるでき婚をして、娘がもう8カ月を過ぎました。家業の跡取り息子の夫とは、地元は同じなのですが、3年間期限付きで地元からは大変アクセスの悪い、北関東の田舎へ就職しました。私は産前産後ということもあり、地元に残りました。当初は子どもが生まれたら夫の元へ行こうと思っていましたが、子どもが生まれるとものすごく行きたくなくなりました。誰一人知人のいない土地、地元九州からアクセスの悪い北関東、小児病院などもイチから探さねばならない田舎……とにかく行きたくないのです。新入社員で、単身赴任の夫からはお金は一切もらっていません。私は実家での仕事で収入を得て、全て子どものこともまかなっています。あまりに嫌すぎて、このまま夫も嫌いになったらどうしようかと不安です。今は夫のことは嫌いではありませんが、行くのが嫌すぎて、離婚すら頭をよぎります。反面、夫も子どもと暮らしたいだろうと、可哀想に思いますし、着々と準備を進めている自分もいます。夫の希望で新車を購入したり、新居を探したり……そのようなことをしながら、心はどんどん沈んでいきます。どのように気持ちを切り替え、落ち着けたら良いでしょう。ご助言よろしくお願いします。(eureka、40歳)
【プウ美ねえさんからの回答】
“気持ちのほうを切り替えたい”と、すでに進路を明確にしておられるので、北関東に行きたくなるアイディアをお教えしましょう。昔から凶方へ引っ越すときは、方替え(かたがえ)という裏わざをつかいます。いちど吉方に移動して、そこから目的地に向かうというやりかたです。実際の吉凶は専門家に聞いていただくとして、気持ちを吉にむけるために、あえて引っ越し直前に、言葉も通じず、とくに興味もなく、渡航が制限されているような治安の悪い国に、3日くらいお子さん連れで旅行してみてはいかがですか。そののちに北関東に向かうのです。御夫君が待っていてくれて、比較的日本語がつうじやすく、探しさえすれば小児病院もあるであろう北関東が、楽園のようにかんじられることでしょう。
知人がいないのは、心ぼそいものです。であれば、行く前に知人を作ってしまうのもよい手です。おねえさんは初めての場所に行く際、必ず出会い用アプリケーションで現地のオトコを物色して、セックスの約束をとりつけます。すっぽかされたこともありますが、旅先で地元の男とイタすとその土地がぐっと親しくかんじられて、オツなものです。空巣狙いが忍び込んだ家で、度胸をつけるために排便するのと、同じ要領です。ネットをつうじてセフレ候補や、趣味の仲間、ママ友などを作ってごらんなさい。「この人に会うため北関東に行きたい」と思えることうけあいです。
気持ちの切り替えには睡眠とセックスが有効です。お子さんがおちいさい間は、長い睡眠がとれないかもしれませんが、せっかくご夫婦が一緒に暮らせるのですから、思うぞんぶんヤッてみましょう。きっと心の支えになります。もし寝る時間も、ヤる体力もない場合には、風呂に浸かるか、うまい物を食べるのです。いますぐ温泉や郷土料理、スイーツを検索してごらんなさい。おねえさんは日光でいただいたチーズケーキや、金谷ホテルのパンが大好きです。
【今月のエプロンメモ】
しもつかれ、焼きまんじゅう、湯葉。桐生のひもかわうどんや、宇都宮の餃子もはずせません。筑波で宇宙食を食べれば、地上での悩みなどちっぽけなものにかんじられるかもしれません。
熊田プウ助(くまだ・ぷうすけ)
1969年生まれ、ゲイ漫画家。都内でひっそりと飼い猫と暮らす日々を描いたエッセイマンガ『本日もおひとりホモ。中年マンガ家生活』(ぶんか社)など、著書多数。最新刊は、作画を担当した『世界一周ホモのたび 祭』(同)。
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