「後悔しています」10年の婚外恋愛が発覚、そして離婚に至ったアラフィフ女性の孤独
家庭を持っている女性が、家庭の外で恋愛を楽しむ――いわゆる“婚外恋愛”。その渦中にいる女性たちは、なぜか絶対に“不倫”という言葉を使わない。どちらの呼び名にも大差はない。パートナーがいるのにほかの男とセックスする、それを仰々しく “婚外恋愛”と言わなくても、別に“不倫”でいいんじゃない? しかしそこには、相手との間柄をどうしても“恋愛”だと思いたい、彼女たちの強い願望があるのだろう。
一度ハマるとなかなか抜け出せないのが婚外恋愛。別れるための理由は、互いの意思だけ。結婚などのゴールがない分、双方の気持ち次第で永遠に関係を続けることもできる。今回筆者が話を聞いたのは、元・婚外恋愛経験者の智美さん(仮名)。しかも10年近くも交際していたという。
「今、とても後悔しています。彼と付き合っていたときの私に言ってやりたい……一刻も早く別れて現実を見ろ、って」
彼女の言葉は非常に衝撃的であった。今まで出会った婚外恋愛経験者は、恋愛中の女性はもちろん、それが過去の恋愛であっても、誰一人として交際自体を否定することがなかったから。婚外恋愛は、世間から見れば多少いびつな恋愛だけれど、懸命に相手を愛した証しとして、別れてからもその思い出を宝物のように大事にしている女性がほとんどなのだ。
■仕事、子育て、恋愛のめまぐるしい日々
智美さんはアラフィフ世代。2人のお子さんはすでに自立していて、現在は首都圏の一軒家で1人暮らしをしている。「若い頃は、バブルど真ん中の世代だったので、そりゃあもう遊びました!」と明るく笑う彼女は、きちんと手入れされた髪が美しく、大振りのアクセサリーがよく似合う、一目見て“現役”と感じさせる女性。1人で十分食べていける仕事を持っているといい、自営業を営んでいたご主人とは、数年前に離婚した。
「早くに結婚して、すぐに子どもを産んだせいもあるのですが、四十を過ぎた頃には、主人への愛情は失っていました。正直、私よりも稼ぎが悪かったですし……。収入面で頼れない男の人って、どうしても見下してしまいますよね。自然と『なんでこんな男と結婚したんだろう』と感じるようになりました」
満足いく給料を持ってこないご主人にイラだっていた智美さん。次第に家庭の中で主導権を握るようになり、子どもたちもご主人ではなく彼女に従うようになる。10年近く交際が続いた彼と知りあったのは、そんな頃だ。
「よく同世代の男女で飲みに行くのですが、彼はそのときに男友達が連れてきた人でした」
男友達から元同僚だと紹介された彼は、長身で寡黙。カラオケで騒いでいる皆をニコニコと笑って見ているようなタイプだという。共通の友人は、同じ職場で働いていた彼の奥さんも知っていたそうで、友人いわく「智美さんとは真逆のタイプ。おっとりしていて、小動物系」。それ聞いた智美さんは、「カチンときちゃったんですよ。じゃあ真逆の私が落としてやろうじゃないかって」と笑う。