サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビュー栗田貫一の妻「夫はモラハラじゃない」 カルチャー [女性誌速攻レビュー]「婦人公論」6月23日号 「婦人公論」“夫とはやっていけない”特集は、行間にこそ真実が宿っている…… 2015/06/19 21:30 女性誌速攻レビュー婦人公論 それからのエピソードはまさに『島耕作』を地でいくようなものばかり。仕事を休むのは正月の3日だけ。子どもと接する時間は皆無なのに、ゴルフは行くし、夜の銀座も欠かさない。イライラばかりが募る中、夫が受けた雑誌のインタビューに衝撃の一言を見つけてしまった柴門。「仕事のデキる男は家族との時間を持ってはいけない」。柴門は結婚生活10年目にして「これが夫の正体だったのかと思いました」「自分がとんだ“家庭嫌い男”と結婚してしまったことに気づいたのです」。さらに「二度や三度ではない」浮気発覚にも、「君は妻で、それは永遠に変わることはないのだから、堂々としていればいいじゃないか」「俺はモテるんだから仕方ない」と開き直る。 そんな弘兼の「自分以外への興味のなさ」に落胆しながらも、婚姻関係は続けてきた柴門。離婚はせず、別居という形で「今はいい距離感で過ごせています」と話していました。そこには“ここまで我慢して、そう簡単に手放してやるものか”という気持ちもちょっぴり透けて見えるような気がしてなりません。 自分以外に興味がないのであれば、結婚しなければいいと思うのですが、おそらく弘兼には“家庭がありながら家庭を顧みず仕事に遊びに没頭する男がカッコイイ”という嗜好があるのでしょう。アンケートに出てきたモラハラ夫たちも栗田も、弘兼の「男というのは、最後は妻のもとへ戻るしかないんだ」という言葉に激しく共感するのではないでしょうか。そして愚痴りながらもなんだかんだで別れない妻たち。そこにはおそらく当事者だけが握っている“秘密の共犯関係”があるはずです。 (西澤千央) 前のページ123 最終更新:2015/06/19 21:30 Amazon 婦人公論 2015年 6/23 号 [雑誌] 「子どもによって夫は変わる」って女が信じたいだけの夢 関連記事 現役か、降りるか……「婦人公論」世代が直面する、自身の中の「女」との向き合い方“妻だけED”は女の不倫を正当化するツール! 「婦人公論」に見る夫婦の深淵被害者でいたいという自己愛が強い、「婦人公論」の嫁姑特集「婦人公論」に射した、笑福亭仁鶴のラブラブ夫婦対談という希望の光ご機嫌特集とDV企画に見る、「婦人公論」世代の引き裂かれた人生観 次の記事 三代目JSBのメンバー愛エピソード >