知名度100%番組『おかあさんといっしょ』、その完璧な“夢の国”の観覧体験レポート!
◎「良席」求め、子どもたちがバトル!?
いよいよ収録スタジオ内へ。歌と体操のスペースの隣には、「パント!」コーナーでりさおねえさんがパントマイムを行うセットがある。子どもたちは歌スペースに集められ、よしおにいさんともう飛び跳ねていた。付き添いの親たちは、スタジオの隅の長いベンチに3列で着席。1列目は空けてある。親から離れられない子どものために、リハーサルまでは親も一緒に収録セットに入ってよく、撮影中もその親は一列目で見守るのである。そういった子には、おねえさんおにいさんがずっと話しかけたりして緊張を解いてあげようとしている。泣いてしまう子の親にしてみればハラハラものだろうが、なんだか羨ましい。また、すぐに大泣きしてしまう子どもはスタッフも「要注意キッズ」と見て、近くに待機している。子どもたちへの接し方が本当に優しい。親離れができない子どもでも、どうにかして出演させてあげようという心遣いが感じられる。3列目やはじっこに座った親たちは立ち上がって様子を見ているが、これが通常の番組観覧なら座れと言われそうなものの、親心も汲んでくれる国営放送、特に注意はなかった。
ここでもおにいさん、おねえさんから子どもたちに注意事項。「カメラはみんなを撮るために近くに来たりするから、ぶつかったら危ないからカメラの方にはこないようにね~」などなど。子どもたちを撮影しているカメラマンはいかつめのお兄さんたちだが「カメラの方を見てね~」との説明の時はいかつい笑顔で子どもたちに手を振ってあげていた。このいかついカメラマンのお兄さんたちやスタッフと、歌のおにいさんおねえさんたちも年末は渋谷で飲んでるんだろうか? パセラでカラオケしたりしているのかな? と、ふと想像してしまった。
「ムテ吉~! ミーニャ~! メーコブ~!」と子どもたちみんなで呼ぶとポコポッテイトのキャラクター3人がスタジオに。子どもたちも目をキラキラさせて歓迎する。「みんな~、こーんにちは~」、ムテ吉、ミーニャ、メーコブの声は天の声のように聞こえてくる。それからしばらくキャラクターグリーティング状態なのだが、ムテ吉など「お、それ可愛いな!」など用意されてないっぽいセリフも言っていた。声優さんはその場で吹き替えをしているのだろうか。スタジオの上の方を見てみたが、声優さんがどこにいるかはわからず。そしてポコポテたちもおねえさんたちも、カメラが回っていなくてもキャラやテンションを変えず、テレビのままであった。ディズニーランドのミッキーたちはバックステージでも素を出さないというが、まさにそんな感じだ。夢の世界。
ポコポテたちとエンディングの「あした天気にな~れ」の練習、よしおにいさんと体操「ブンバ・ボ~ン」の練習、その後さりげなく、「パント!」のコーナーの子どもが選ばれて隣のパントスペースにりさおねえさんに連れて行かれて練習していた。私は「うちの娘、選ばれろ! りさおねえさんに媚を売れ!」と念力を送っていたのだが残念、選ばれず。
続いてオープニングの歌のコーナーの練習では、子どもたちのセットに座る位置が決められる。これは子どもの自由なのだが、やはり正面の一番テレビに映るだいすけおにいさんとたくみおねえさんの周りは仁義なき争奪戦! 娘に「だいすけおにいさんの隣に座りな」と言っていたのだが、そう吹き込まれている子どもだらけなのか、ケンカにまではならないものの、なかなかのバトルであった。「ではみんな、お洋服をきれいにしようね~」とスカートがめくれてしまっている子の服をおねえさん自ら直してくれたりした。