「CLASSY.」が、かわいさ全開の「ar」のおフェロ顔を全否定!
「男性ファッションへの同化こそ最新のモテテク」とする、「CLASSY.」(光文社)女子のカメレオン化については本レビューでも何度かお伝えしていますが、今号にはさらにそれを掘り下げた企画がありました。「出会いに効く『共感アイテム』を身につけよう」。リードには「男のコって、自分が普段身につけているブランドを女のコがさらりと身につけていると、気が合いそうって思うみたい」とあります。信憑性が都市伝説レベル! いくらなんでも「男のコ」を舐めすぎじゃね? そんなチョロくなくね? と思いながら読んでいると、「お財布の色違いとかでも趣味とか、価値観が一緒なのかな、とか想像しちゃう」「服で言うと、ブルックス・ブラザーズとかね。僕も好きだから、マークを見たら、おっ! と思っちゃう」と、小物やマーク一つで想像しちゃったり思っちゃったりしてくれるようです。しかしここに思わぬ落とし穴が。「きれいめなコーデなんだけど、TIMEXの時計していたり…そういうのって共通の会話の糸口になりますね。気になってる女のコだったり、タイプだったりすると『どんなコなんだろう?』と興味を持つ」……共感アイテムの効用には「タイプのコ」という条件が付帯するという、なんともお寒い結末でした。
<トピックス>
◎出会いに効く「共感アイテム」を身につけよう
◎特集 やっぱりシャツが好き。
◎CLASSY.世代は“脱可愛い顔”が一番モテるんです
■80年代縛りならヒムロックより浜省
今号の特集は「やっぱりシャツが好き。」。前々号はデニムで前号はスニーカー、今号はシャツ。「CLASSY.」のワンアイテムへの偏愛は、もはやフェティシズムの域です。まぁシャツと一口に言っても素材や色やデザインなどは無限にありますし、あまりにも当たり前と言えば当たり前のアイテム。そんな読者たちの心の声に応えるかのように「白シャツだからできる10のこと」と題し、“シャツってこんなにすごいんだよ!!”と啓蒙活動も怠りません。しかし「最強のシンプルベーシックができる」「ボーイズカジュアルをキレイめにできる」「ヘルシーとセクシーさを両立できる」などはアリとしても、「オール白だってオシャレにできる」は数合わせに引っ張り出してきた感否めず。「一歩間違えるとオシャレとは程遠くなってしまう危険性のあるオール白」って、そこまでオール白を貫きたい人がいるのでしょうか……NON STYLE・石田か。
さらに「中村アン的『ヘルシーシャツ』のすすめ」では、専属モデルではない中村を飛び道具として引っ張り出し、シャツの素晴らしさを畳みかけます。ちなみに「アン流“着崩し”テクニック」は「インナーがぎりぎり見えない絶妙な首開き」と「襟を立てて後ろに抜いて女っぽさ増量」「体を大きく見せないふんわりブラウジング」なんだとか。こういう“シンプルな素材をサイズ感と着こなしでオシャレに見せる”というのは「CLASSY.」女子が最も苦手にするところ。髪をかき上げながら、シャツを無造作に羽織った中村を見ていると、一周回って浅野温子モテの時代が来たのかと勘違いしてしまいそうです。