悪者・斉藤和巳、スザンヌに非ナシの報道で真実を霞ませるケイダッシュの手法
そう、スザンヌの所属事務所はケイダッシュグループなのだ。ここの川村龍夫会長以下幹部たちは、バーニングとも昵懇で、芸能界やマスコミへの影響力の大きさで知られ恐れられる存在でもある。これまでもさまざまなスキャンダルを潰し、自社やタレントたちを守ってきた。恋愛や結婚、離婚に関しても、タレントを守るために意図的に相手の情報(それがウソでも誇張でも)をリークする。今回も当然それは行われているだろう。今後スザンヌがより一層芸能界で活躍できるように、一方的に斉藤を悪者に仕立てる。
そしてより詳細でディテール豊かな記事を掲載した「自身」こそ、ケイダッシュに最も食い込んでいる女性週刊誌なのか。怖いね、芸能界。こうした事情により本当に斉藤はモラハラで鬼畜なのか、スザンヌにまったく非がないのか、全然わからなくなった。芸能界は闇でもある――。
そんな「自身」が放った仰天スクープが、「首都圏連続不審死事件」木嶋佳苗被告の獄中結婚だ。結婚したのは3月初めで、お相手は支援者で60代のサラリーマンだとか。「自身」はこれまでも手紙や面会を通し木嶋被告と接触を図ってきた。記者とやり取りした268通の手紙を紹介し、掲載した。そんな関係から今回の獄中結婚スクープになったのだろう。木嶋被告のコメントも掲載されている。しかし――。
今回の記事はこれまでになく木嶋被告に辛辣だ。結婚した後、夫からの差し入れの防寒肌着が、「ユニクロ」から「ひだまり 極」に替わったことについては「木嶋被告にとって、相手の愛情を確認する手段の一つとして差し入れされる『お金』や『モノ』の存在が大きくなるということだろうか」と批判的に論評する。
さらに女性死刑囚の獄中結婚は日本初のケースだとして、「“女子力”の高さを誇示できて、木嶋被告もさぞ満足だろう」と皮肉る。そして獄中結婚自体を「被害者遺族の心中を慮れば、不謹慎のそしりは免れないだろう」と締めくくる。
どうした!? その理由は、もしかしたら最近木嶋被告が出版した自伝的小説『礼讃』(角川書店)にあるのではないか。そもそもこの小説は、これまで木嶋被告に食い込んだ「自身」発行元の光文社から刊行するのではないかと思われてきた。1年半ほど前の2013年10月25日号にはすでにこの小説ノートを入手し、それを一部抜粋して「自身」は誌面に掲載している。タイトルについても、面会した記者が「『男性礼讃』がいいかしら?」なんて相談を受けていたほどだ。普通なら光文社でしょ。しかし蓋を開けたらなぜか角川書店。木嶋被告の“品格査定”では光文社より角川書店の方が格調が高かったのか(笑)。意趣返しなのかしら。