エルトン・ジョン、体外受精を非難したドルチェ&ガッバーナに対するボイコットを呼びかけ
英国を代表する歌手のエルトン・ジョン(67)が、イタリアを代表する一流ファッションブランド、ドルチェ&ガッバーナの購入・着用などをボイコットしようと呼びかけ、大きな話題を呼んでいる。理由は、ドルチェ&ガッバーナが「IVF(体外受精)は人工的な合成」「IVFの子どもは合成物」と発言したからで、IVFにより子どもをもうけたエルトンは大激怒しているのだ。
エルトンは1993年に交際を始めた映画制作者のデヴィッド・ファーニッシュと、05年にシビル・パートナーシップ法のもとに“事実上の結婚”をし、その後、同性婚が法的に認められたため、14年12月に正式な婚姻関係を結んだ。デヴィッドとは代理母を通して2人の男の子をもうけ、公演のたびに4人で世界中を移動。息子たちを溺愛するエルトンの姿が頻繁にパパラッチされている。
実はエルトン、09年に訪問したウクライナの孤児院で一目惚れした赤ん坊を養子に迎えたいと申請したが、「正式に結婚していないので、法律上は未婚。未婚者は養子縁組できない」「親と養子の年齢差は45歳以下でないとダメ。エルトンと養子は60歳もの年齢差があるのでダメ」と却下されている。エルトンも年齢を理由に子どもを持つことを躊躇していたが、このウクライナの赤ん坊との出会いをきっかけに、子どもが欲しいという正直な欲望に向き合ったようで、代理母とIVFのおかげで我が子を2人も手に抱けることになったのだ。
そのIVFを、ドルチェ&ガッバーナを手がけるドメニコ・ドルチェとステファノ・ガッバーナが、「自然ではない人造による合成」だという見解を示したことにエルトンは大激怒。インスタグラムで、同ブランドをボイコットするよう息巻いたのである。
エルトンは15日、スタイリッシュなドメニコとステファノの写真を投稿し、説明文を入れる欄に、「よくもまあ、我々の美しい子どもたちのことを“合成物”と呼んだものだ。お前さんがIVFに指を突きつけ、批判的に振るまうことは、恥ずべき行為なのだぞ」と2人を強く批難した。続けて、「IVFは異性愛者・同性愛者関係なく、愛し合っている人たちの“子どもが欲しい”という夢をかなえてくれる奇跡」と記し、IVFは素晴らしい治療法であることを強調。「お前さんの古めかしい考えは、まさしく時代遅れ。お前さんが手がけるファッションと同じで、時代に合っていない」と、ばっさり斬った。そして、「もう二度とドルチェ&ガッバーナなんて着ない。絶対に」と宣言し、「#BoycottDolceGabbana」というハッシュタグを付け、ドルチェ&ガッバーナの購入・着用をボイコットするよう呼びかけた。
この投稿はネット上で瞬く間に話題となり、投稿からまだ1日たっていないにもかかわらず、1万3,000近い「いいね!」を獲得。ゲイだとカミングアウトし代理母が出産した双子を育てている歌手のリッキー・マーティンや、同性愛者である女子プロテニス選手のマルチナ・ナブラチロワらが支援するなどの騒ぎになっている。