仁科友里の「女のためのテレビ深読み週報」

“完璧妻”檀れいを語る及川光博に感じた、女をジャッジする男の“ちんこ”基準

2015/03/12 19:00

 檀と言えば、夫の及川光博と仮面夫婦疑惑があるが、『さんまのまんま』(フジテレビ系)に出演した及川は不仲説を一蹴し、檀について「家事全般完璧」「仕事の相談もできて良い」と誉めた後に、冒頭のように述べた。

 あれだけ美しく、たくさんの仕事をこなし、仕事の相談にも乗ってくれて、家事も完璧だけど、素顔は控えめ。ちょっとウソ臭いほどの完璧ぶりである。檀のように「完璧な女性」を目指してしまう人もいるだろうが、物の見え方、捉え方にも、実はちんこは絡んでいる。

 例えば、女は男の性格をエピソードや能力で判断するが(例:イケメンで話も面白いけど、合コンの費用は一円単位まで割り勘)、男は外見が気に入れば、証拠はなしに人格そのものを良いと思い込んでしまう節がある。黙っている美人は「人見知り」とか「控え目」と言われるが、しゃべらないブスは「陰気」とか「つまらない」呼ばわりされることはよくある。

 及川の発言に話を戻そう。謙譲の精神がある日本では、妻を褒めることは恥とされてきた。今ではそういった考えは、大分薄れてきたように思うが、人前で妻を褒める夫はまだまだ少ない。故に、妻を褒めると夫の株も上がり、特に幸せな結婚生活を夢見る独身女性は、「こんな男性と結婚したら幸せになれる!」とあこがれを抱きがちだ。しかし、若い女性の夢を壊して恐縮だが、妻を褒める夫は「自分が大好き(そんな自分が選んだ妻は、素晴らしいに決まってる)」派、そして「妻が自分より美的階級が上である」派に二分されるのではないだろうか。また、目の前にいる独身女性を落とすために、あえて妻を褒める作戦を取る策士もいる。及川がどのパターンであるかは定かではないが、男の褒め言葉には、実務の出来不出来より、ちんこの喜びが含まれていると思っておいて、間違いはない。

 檀を語る及川の言葉は、婚活が難航中の女子たちに、「自分の外見は、ちんこを勃たせるものか」というチェックの必要性を教えてくれるのかもしれない。


仁科友里(にしな・ゆり)
1974年生まれ、フリーライター。2006年、自身のOL体験を元にしたエッセイ『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。現在は、芸能人にまつわるコラムを週刊誌などで執筆中。気になるタレントは小島慶子。
ブログ「もさ子の女たるもの

最終更新:2015/03/12 19:00
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