男性アイドル
[ジャニーズツッコミ道場]
封印していたアイドル超人・東山紀之の弱点――『○○妻』演技の「なんて日だっ!」感
2015/01/30 15:30
若いジャニーズファンは知らないかもしれないが、東山紀之は、かつて女性たちを熱狂させた、ジャニーズの枠を大きく超えた人気者だった。1988年に流行語になった「しょうゆ顔」「ソース顔」という、男性の顔を薄い・濃いだけで2つに分類した時代の、「しょうゆ顔」代表格でもあった。その後、会社の内外での立場や露出の場所を変えつつも、時折、トーク番組などで見せる気さくさや、トークのうまさ、スタイルなどから、「なんでもできる万能な先輩」イメージになっていた面があるが、そういえば演技は昔から「なんて日だっ!」な感じなのだった。
そして、ついでに思い出してしまったが、歌もちょっとアレだった。かつての主演ドラマ『喰いタン2』(2007)でV6・森田剛と、須賀健太と「トリオ・ザ・シャキーン」というユニットを組んで歌った「愛しのナポリタン」も、ダンスはキレキレだったけど、歌は正直、子どもだった須賀健太がいちばんうまいかも……と心の中でこっそり思ったことは、封印していたはずなのに。
さらに、そんな東山の大袈裟演技と、独特なハイテンションぶりを見せる浅野温子が夫婦を務めたドラマ『平成夫婦茶碗』(2000)の非日常感の面白かったことときたら。『〇〇妻』を見ながら、いろいろ封じてきたものが溢れ出し、あらためて過去の東山作品を振り返りたくなってしまうのだった。
(田幸和歌子)
最終更新:2015/01/30 15:30