「漢方の煙をアソコに当てる」話題の美容サロンで見た、クーポンの“言ったもん勝ち”マジック
そんな未知の美容法にわくわくしながらお店を訪れた。しかし、電話予約の際、「この日はお客さまが多い」と聞いていたのに、約束の時間に店を訪れると閑古鳥が鳴いている状態。早速不安がよぎる。まずはロッカーに案内され、サーカスのピエロが着るようなガウンを渡されると、「下着とか全て脱いでガウンだけになってください」とのこと。ガウン1枚、中はすっぽんぽん状態でカウンセリングを受けたら、いよいよ座薫タイムだ。
が、ここで問題発生。クーポンでは、「一人ひとりの体調に合わせて、約40種類の漢方を微調整できるのも特徴です」といった“あなただけの”を売り文句にしていたのに、そんな微調整はまったくなし! 「とりあえず最初はコレ」という配合が決まっているようで、この肩透かし感は相当である。
炭と漢方薬に火をつけ、煙がでてくるのを確認したら、穴あきイスにガバリと脚を開いて座る。要はアソコに煙が直で当たるわけだが、気になったのは、そのニオイ。燻製ハムの匂いが漂ってきて、ハム気分が味わえる。そして、この座薫と同時に行われるのが「明気黄土瓦」と「肩パック」。温かく重い瓦でおなかを温め、砂袋のようなものを肩へ乗せるのだが、これがちょっとした拷問だった。座薫中、「パソコンもできますよ」と言われたけれど、瓦が落ちないようにイスを机にグイと押され、肩はど~んと重く、疲労感が残った。
そして終了後、燃えた炭・漢方薬の形・状態などから体調診断となる。筆者の場合、芯まで燃え尽きなかったことから、「体の深部に冷えが残っている」と診断された。そして、いつものお決まり文句である「治療のために何度か通え」とも。この座薫、冷え、卵巣機能の低下による排卵期の乱れ、不妊の悩み、生理不順、生理痛など、たくさんの効果が期待できるらしいが、やはり1回ではダメで、“毎日”頑張ることが大切だとか。要はサロンでというよりも、自宅で地道にといった方法なのだろう。ちなみに、トイレでできる座薫も通販で買えるとのことで、調べてみたところ、コメントに「毛が焦げそうになった」「アソコがヤケドするかも」とやや危険なブツのようだ。
最後に、今回のサービスで一番ぶったまげたのが、アフターケア。クーポンに「女性専用エッセンスを使用し、アフターサービス」とあったので、簡単なマッサージでも受けられるかと思いきや、おりものシートにバラの香りのエッセンスを数的垂らしたものを渡され、「お股にあててくださいませね」とのことだった。燻されたあそこのニオイ対策かもしれないが、やはりクーポン内容は“言ったもん勝ち”だなと思った。
クーポン満足度評価/★☆☆☆☆
リピーター思案評価/★☆☆☆☆
※通常4,980円支払うならマッサージを選びたいかな……。
吉原杏(よしわら・あんず)
大阪生まれ、大阪育ち。好きなモノは小銭。好きな場所はリサイクルショップに100円均一。美容・健康オタクとしてプチ整形、数々のダイエット法に挑戦したことも。数々の携帯小説家、『株一年生~ゼロからわかる株の教科書~』(オープンアップス)などのアプリ作家として活動。