イラストレーターが語る「LINE Creators Market」(前編)

「デコメはエロ、LINEスタンプはネタ」イラストレーターが明かす、好まれるモノの違い

2014/12/18 21:00
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『アイドル好き女子の日常』の中で特に人気のあるもの

――あらいさんの新作『アイドル好き女子の日常』は明るいテイストですが、どういったコンセプトなんでしょうか?

あらい “アイドル好き女子”というタイトルにあるように、ジャニーズ、K‐POP、イケメン俳優など、なにかに熱狂する楽しさをスタンプにしました。私も以前は大好きなグループがいて、ライブがある度、握手会がある度、足を運んでいましたからね。あいさつや気持ちを伝えるといったコミュニケーションに特化したスタンプは出尽くしているので、ジャンルを絞って、そのコミュニティにしか伝わらない状況や感情をスタンプにしたかったというのもあります。

――特にユーザーにウケている絵柄はどんなものですか?

あらい ユーザーもそうですし私自身も使用頻度の高いスタンプは、テンションが高まっているものが多いです。「はぁぁああんっ!」と悶える女子は、好きなアーティスト・恋話・趣味・今夜の晩御飯……なんにでも使える万能スタンプです。

――「リアタイ命」(アイドルが出演する番組をリアルタイムでみること)、「聖地巡礼」(撮影現場などアイドルと所縁のある場所を訪れるファンの行動)などの“あるあるネタ”が入っているのも『アイドル好き女子の日常』ならではですね。


あらい LINEという友人・知人だけの空間の中で、“あるある”を共有することは、さらに対象への愛を深めることにつながるんじゃないかなと思ったのです。言葉だけでは表せない感覚をスタンプで共有するのは、ファンにとっては気持ちがいいはず。実際に私も聖地巡礼して、「あー、ここかぁ…」と好きなアイドルを思いながら遠い目をしたり、写真撮りまくったりしました(笑)。実際に聖地巡礼したことがある人はその時の楽しさが蘇り、したことなくても「楽しさをイメージできる」というのがスタンプのだいご味だと思うんですよね。

―― 一方で、「なる早でお願いっ」「どうする?」といったコミュニケーションに特化したものもありますよね?

あらい 趣味でつながっている友逹というのは、実は繊細な人間関係の場合が多いと思うんです。実際、私の友人もSNSでつながった友人とライブに行っっているみたいですが、付かず離れずな距離感で付き合っているよう。そのために、「早めに連絡・返事がほしい」などの本音を角が立たないように伝えるスタンプを作りました。
(後編へ続く)

最終更新:2018/08/09 12:20
君ノート~この想いを伝えて~ (ケータイ小説文庫)
スマホでは絶対にケータイ小説は生まれなかっただろうしね。