やしきたかじん『殉愛』騒動、大手出版社が百田尚樹&さくら夫人擁護インタビュー連発の兆し
ついにステージが法廷に移されることとなった、やしきたかじんさんとさくら夫人のノンフィクション本『殉愛』(幻冬舎)をめぐる騒動。幻冬舎社長・見城徹氏や著者の百田尚樹氏は、訴えを起こしたたかじんさんの長女と争う姿勢を見せているが、百田氏は“ベストセラー作家”の肩書もあってか、この件は一般メディアでほとんど報じられてはいない。
「2日発売の『サンデー毎日』(毎日出版社)は、一般雑誌では初めて今回の件を詳報しています。記事では訴状の一部も明かされており、長女がたかじんさんに度々金を無心したなど、『殉愛』には捏造された記述があることなどがつづられています」(スポーツ紙記者)
また『殉愛』のPR番組が放送中止になったといわれる読売テレビ幹部は、「百田氏の(さくら夫人に対する)肩入れぶりには少し違和感もある」とも証言している。今回の記事をきっかけに、いよいよ各週刊誌もさくら夫人や百田氏に対する報道を行う……と期待されていたものの、やはりそうはならないようだ。
「この件に関してはテレビ各局も『どこかが先陣を切って報じてくれれば』と、一番乗りでの報道は遠慮している状態です。しかし、頼みの綱となる紙メディアに関しても、雑誌よりも書籍が上位という出版社のルールにより、売れっ子作家・百田の機嫌を損ねてはならないと、どこも手が出せない。そして次号以降の『フライデー』(講談社)には、なんとさくら夫人の『独占インタビュー』が掲載予定だそうです」(出版業界関係者)
講談社といえば、百田氏の大ベストセラー『永遠の0』の発行元でもある。
「百田氏は『さすがに自分が出るんじゃイヤらしいから』として、上層部を通じてさくら夫人本人を“仕込み”でセッティングした。さらにほかにも、息がかかった各出版社にさくら夫人の擁護ネタを“売り込み”しているようで、近いうちに各誌にそういった記事が掲載されるかも。この提供をハッキリと断ったのは『週刊文春』(文藝春秋)くらいだったとか」(同)
百田氏は現在Twitterで「今まで言わなかったこと、本には敢えて書かなかったいろんな証拠を、すべて法廷に提出する」「一番おぞましい人間は誰か、真実はどこにあるか、すべて明らかになる。世間はびっくりするぞ」など、明らかな宣戦布告と取れるツイートを連発している。裁判の行方やたかじんさんの本心は神のみぞ知るところだが、少なくとも大作家の言いなり状態の各出版社には、長女の訴えを批判する資格はないはずだ。
(須田恭也)