カルチャー
[女性誌速攻レビュー]「AneCan」12月号

「AneCan」に染み付いた、エビちゃん&もえちゃんの呪縛と“ワンランク上の女”目線

2014/12/03 19:00
「AneCan」(小学館)12月号

 最近どうも「AneCan」(小学館)界のトニセン(構成メンバーは蛯原友里さん、押切もえさん、高垣麗子さん)である、押切さんのお顔の調子が悪いようです。同じアラサー女同士、お肌や心が不調な時があるということは、よーくわかります。なので、世間でよく聞くような「もえちゃん劣化!」と声を大にして言いたくないのは山々なのですが、ここ数カ月は少しおかしくないですか!? 徐々にやつれ、表情は固まり、目は空ろになってきているような気がしてなりません。そして、顔だけでなく、ポージングも……。「冬の色気はニットで叶う(ハート)」という特集の見開きページの押切さん、まるでアパ社長の「わたしが社長です。」と書かれたあの有名な広告のように、髪の毛を指で少し摘んだポーズですよ(ただし社長とは左右逆のポージング)。大丈夫なんですかね、心配でたまりません。

<トピックス>
◎アネサー世代の“色っぽ”コーデ13の正解!
◎働く女性60人のガチ仕事服をパーソナルコーデしてみました!
◎キュンとくる(ハート)中野明海さんの「色っぽメーク」

■マーケットで投資される女になる!?
 今月号の大特集はずばり“色気”について。色気という、実態がなく、だからこそか誰もが興味あることについて、「AneCan」では珍しい覆面男子座談会が行われていました。お題は「社会人男子の本当に好きな『色っぽレディ』座談会」です。「どうせくだらないことが書いてあるんだろうな~」と思いつつも、読まずにはいられませんでした。

 「胸の谷間を強調されてもエロいけど色気ではない」という、お馴染みの「エロさ≠色気」話しから座談会スタート。「最初にエロい女子だなって思ったら、そこで恋愛対象から外れちゃうからね」と、乳を武器に戦う「エロい女子」を一刀両断。しかし、いけしゃあしゃあと吐いたこの台詞の行間から「エロい女子は、彼女にしないがセフレにする」というメッセージを嗅ぎ取ったのは筆者だけではないはず。
 
 そして、「女性のセクシーさって、見た目より行動から感じることが多い」という、「男は意外と見ているんですよ~。外面じゃなくて内面重視なんです」といった、これまたお決まりの展開が。「AneCan」先生も、そんな「見た目よりハート!!」といった内容の台詞を次々とラインマーカーを引くごとく強調していきます。「生き様がていねいな感じがソソる」「いつもは完璧なのに、たまに抜けたところがあるくらいがいいバランス」「ふとした瞬間に方言が出ちゃうのがいいな」……。色気話しではなく、もはや好みの女子の話しとしか思えません。

 で、最後は「女子には礼儀とマナーを守ってもらえたらそれでいいのかも。後は男が勝手に色気を感じていきますので!」と、強引に軌道修正。覆面男子達の「結論:色っぽい女子は、男子から投資される!!」の吹き出しで、座談会これにて終了です。最後の吹き出しが目から離れません。「貢がれる」ではなく、「投資される」ですって……。もう一度言います。「貢がれる」ではなく、「“投資”される」。「投資される女」だなんて、こっぱ恥ずかしくて普通の女はそうそう口には出せません。というか、「投資される」、この発想はなかった! 安売りしない“ワンランク上の女”感がびんびんに出ています。いつか口に出してみたいものです。男子諸君、その投資が不良債権にならない事を陰ながら祈ってます。いや、投資には失敗がつきもの。どんどん投資してくれ!

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