ドラムが逮捕された「AC/DC」、不幸の積み重ねに「呪われたバンド」説も浮上
ボンは少年院にも入った問題児で、地元でのバンド活動時代を経てAC/DCの機材運搬ドライバーとして働くようになり、ヤング兄弟に新ボーカルとして抜てきされた人物。一度聞いたら忘れられないような独特のシャウトでバンドをブレイクに導いた。しかし、ぜんそく持ちだったにもかかわらず酒とドラッグが大好きという男で、80年、ロンドンのバーで飲んだ後、泥酔したまま乗り込んだ車でつぶれてしまい、嘔吐物を誤嚥し死亡。ほかのメンバーは解散まで考えるほど落ち込んだが、ボンは続けてほしいに違いないと考え、新しいシンガーとしてブライアン・ジョンソンを迎えて活動を再開した。ブライアンの歌声もAC/DCの作品にぴったりとマッチし、バンドは更なる飛躍と進化を成し遂げることができたのだった。
今回、逮捕されたドラマーのフィルは、75年にAC/DCに加入したが83年に脱退。94年に復帰して現在まで活動してきた。長年、ブロンドのロングヘアがトレードマークだったが、最近はショートにし、年齢より老けた印象を与えていたが、「まさかこんなことで捕まるとは」「えらく老けて見えたのは薬物のせいだったのか」とファンにショックを与えている。
バンドの中枢だったマルコムに続き、ドラマーも失うことになりそうなAC/DC。ネット上では、「信じられない」「AC/DCは呪われてるのでは?」という意見が多く寄せられている一方、「悪魔崇拝バンドらしい。悪魔のために活動してきたツケが一気に回ったんだ」という声も上がっている。ボン急死後に発売された『バック・イン・ブラック』は世界で4,900万枚以上を売り上げるバンド最大のヒット作となったが、来月発売予定のニューアルバムは、同様にヒット作になるのだろうか。長年応援しているファンのためにも、クオリティの高い新たなサウンドが作られることを期待したい。