小栗旬、“乱交”疑惑スキャンダルでつながった4年前の“あの事件”
慰安婦問題、吉田調書誤報と朝日新聞バッシングが吹き荒れている。そんな中、冷静な解説記事が「週女」に掲載されている。問題をわかりやすく説明したのち、しかしメディアの朝日叩きは薄気味悪いと、ジャーナリスト・鳥越俊太郎のこんなコメントが。
「原因を作ったのは朝日ですが、非難の仕方が狂っている。ここまで煽るような風潮が、関係者に危害が及ぶような事態につながらないことを願っています」
さらに鳥越は自身が過去2度誤報した経験に触れ、その際、誤報に関する経緯をいかにきちんと検証するか腐心したことも語っている。こうした姿勢は、今まさに大切なことだろう。今回、多くのメディアは「朝日が誤報した!」と鬼のクビをとったように大はしゃぎしている。しかし誤報を犯したことのないメディアなど皆無だ。
今回の朝日問題で思い出される誤報事件の1つが「週刊新潮」(新潮社)の「ニセ赤報隊実名手記事件」だ。
2009年2月、「週刊新潮」は4回に渡って、「朝日新聞を襲撃した赤報隊は自分だ」という男性の手記を掲載した。しかしこれが大嘘だった。しかも「客観的事実と異なる」という当事者である朝日新聞の指摘を無視し、また他メディアからの一斉の批判の声も無視し続けた。その後、編集長を交代させ責任隠蔽したが、「訂正や謝罪記事も出さない」と誤報を認めようとしないなど“官僚的”対応に始終したのだ。
しかし騒動は収まらず、ついに4月に10頁の“検証”記事を掲載したが、「騙された」「捏造ではない」などと言い訳が多く、「報道機関が誤報から100%免れることは不可能」という興味深い一文もあり、世紀の大誤報として批判を浴びた。
そして今回、「週刊新潮」は多くの誌面を使って「朝日新聞批判」キャンペーンを毎号繰り広げ、誤報の説明責任を果たしていない、社会の木鐸を気取ってなどと罵倒さえしている。朝日新聞の社長が会見で謝罪したのに比べれば、「新潮」の誤報対応の方がさらに杜撰だっのに――。自社の誤報への批判に高圧的に対応するのはどこのメディアも同じだ。だからこそ、鳥越が自分の誤報に触れたことは、より一層意義がある。