[女性誌速攻レビュー]「CLASSY.」10月号

“1カ月で簡単に恋が成就”でおなじみ、「CLASSY.」の着回しコーデ企画に異変!

2014/09/08 21:00
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「CLASSY.」2014年10月号(光文社)

 「CLASSY.」今月の特集は「この秋も『こなれカジュアル』は止まらない!」です。カジュアル化&ノームコア(超シンプルなコーディネート)流行の煽りを受け、こなれ不得手な「CLASSY.」たちに「こなれろこなれろ」と呪文を唱え続けて幾年月。これが時の流れというものでしょうか、もはや「CLASSY.」でコンバースやニットキャップ、チェックのシャツにスエットパンツを見ても驚かなくなりました。ファッションへのこだわりより「男にモテるか」「結婚できるか」ということの方が大事と思われる「CLASSY.」女子たちですが、それでも彼女たちにとってのカジュアル化は江戸幕府が大政奉還したくらいのパラダイムチェンジなのです。そうしてようやく「髪はしっかり巻かないと死ぬ」という呪縛から解放されたというのに、今号のリードを見ると「今年の秋はミディ丈スカートやミリタリージャケットなど、オシャレ心をくすぐる新顔アイテムが続々登場。いち早く取り入れてワンランク上の『こなれカジュアル』へと進化させて!」。壁を超えたら、また新たな壁。「CLASSY.」女子たちのこなれという試練は、まだまだ終わりそうにありません。

<トピックス>
◎特集 この秋も「こなれカジュアル」は止まらない!
◎“ソックス”デビューのための超基本ガイド
◎可愛いだけじゃない!実力派“年下男子”図鑑

■この秋はレディな長渕剛が気分

 今回「CLASSY.」が新たに読者へ向けて投げかける試練は3つ。1つは「アウターの本命は『ミリタリージャケット』に決まり!」。「CLASSY.」女子にはあまりにもなじみのないアイテムだからか、わざわざメンズ誌「Begin」(世界文化社)の編集長まで引っ張り出して、「ミリタリージャケットとは、オリーブ色のようなミリタリーカラー。エポーレット、フィッシュテール、フラップアンドボタンダウンポケットなどの機能ディテールを取り入れたアウターの総称です」と解説させる気合の入れよう。フライトジャケット「MA‐1」の説明に、「世界の兄貴・長渕剛氏が愛用していることでも知られる」という一文が抜けていたので、いまここに記しておきます。

 試練その2は、「“ソックス”デビューのための超基本ガイド」。なんでも「スカートをコンサバになりすぎないように見せるためにも、今シーズンは、“ソックス”がキーアイテムになっています」とのこと。ここでも注意深く「黒ソックスから始める」「必ずヒール&スカートと合わせる」「靴は黒で揃えること!」とソックスデビュー鉄の掟を伝授。大方中学生以来であろう“ソックスセカンドバージン”に向けて、“白はダメだ! お子さまか!”“レースに手を出したらババアだと思え!”と愛の千本ノックです。


 そして最後を締めくくる試練は「大流行中!『カモ柄小物』一点投入で見違える」です。これまたメンズイメージが強いカモフラージュ柄ですが、「先シーズンからレディライクなカモ柄も数多くリリース」「洋服で取り入れるとメンズライクになりがちで難易度が高めですが、小物をベーシックコーディネートのアクセントとして投入すると辛口になりすぎず、好バランスなこなれカジュアルが叶います」とはスタイリストさんの弁。確かに、MA‐1着て、カモ柄のサングラスかけたら単なるレディな長渕剛……。みなさんカモ柄は計画的に。

 「CLASSY.」女子たちがNAGABUCHI……じゃなかった“MILITARY”と“KUTSUSHITA”という新メンバーを迎えて「こなれ第2章」に突入しようという中、“お気楽オシャレ職業OLが1カ月でストンと恋に落ちちゃう”でおなじみの着回し企画にも若干の変化が起こっています。今までなら「店舗デザイナー3年目のkellyはこの夏ひとつの恋が終わったばかり……」とくれば、“ど~せ「これからは仕事にがんばろ」とか言いながら、すぐ気になるアイツが現れて30日目には「つき合ってください……」とかなるんだろ~よ”と下衆の勘繰りの一つもしていましたが、今号は一味違います。センスはいいが性格イマイチのクライアントに振り回されながら、徐々に意識はするものの最終日は「いろいろあったけど一緒に仕事ができて楽しかった! 不器用なだけで実はいいヤツって、ちゃんと気づいてたよ(笑)。美味しいコーヒーまた飲みに遊びにくるね」でフィニッシュ。まさかの告られナシ。もしや「CLASSY.」女子の第2章とは“あるわけねぇだろ、んなもん!”への気づきなのか。「CLASSY.」女子の脳内も秋の気配です。

■年上女性に母性はない、大便チェックしているのだ!

 今号には「あなたの腸、大丈夫ですか?」という直球な健康ページもあったり(大便チェック付き)、全体的にしっとり大人なムード漂う「CLASSY.」。最後に紹介するのは「可愛いだけじゃない!実力派“年下男子”図鑑」です。山崎賢人、菅田将暉、池松壮亮の若手俳優3人に一問一答&インタビュー。「CLASSY.」女子たちの“妄想年下男子”像が垣間見える、なかなか興味深い企画です。


CLASSY. (クラッシィ) 2014年 10月号 [雑誌]