カルチャー
映画『アキラNo.2』インタビュー

不良映画はなぜ人気? 「狂犬と呼ばれた先輩」イケメン俳優たちの実録・ヤンチャ体験

2014/09/30 18:00
(C)2014奥嶋ひろまさ/少年画報社/エスピーオー

――不良を演じるにあたって、心がけたことはありますか?

小澤 『アキラNo.2』は不良というより、それぞれのキャラクター性が強いので、あまりワルな感じは考えなかったです。僕が演じたアキラなんて不良の要素あんまりないし。

五十嵐 アキラは女子力の高い不良だからね(笑)。

城戸 僕が演じたツトムはとにかくずっと仏頂面。誰かが俺のために動いてくれるのは当然だと信じて疑わない。いつか誰かにその座を奪われるんじゃないかなんて、まったく考えてない。完全無欠なところがいいところだし、実際に誰よりも強い。そこを意識して演じました。

五十嵐 僕は、登場したときは石を詰めたビニール袋を持ってる、なんか怖い奴。だけど後半は子犬のように可愛らしくなっちゃう(笑)。基本的にはあまり感情を表に出さないようにしていました。

小澤 アキラはあえて言うと、サラリーマンみたいな不良です。無理難題を突きつけてくるNo.1の上司と、それに一所懸命応えようとするNo.2の対比っていうのを常に意識していましたね。No.2以下の不良からは常にポジションを狙われているので、そこも牽制しつつ……。

――作中でもアキラが悩むポイントは、まるで中間管理職のようでした(笑)。ところでみなさんは、男同士の本気のケンカはしたことありますか?

城戸 僕はまったくしたことないんですよ。15歳で格闘技を始めたから、高校ぐらいの頃はもう結構強かったので(笑)。

小澤 それ、誰も近寄ってこなかっただけだと思う……。

五十嵐 僕は高校に入ったら、3年生に「おい五十嵐、放課後待ってろよ!」って言われてました。背がデカイってだけで目をつけられるんですよ。普通にスルーしてましたけど。

小澤 スルーするとかカッコイイね! 僕も高校の時、1コ上に“狂犬”と呼ばれている先輩がいましたね。昼休みにバスケをしに行ったら、先に行っていた友人2人がその先輩に倉庫裏に連れて行かれてしまい……。どうしようと思ったけど、結局僕も一緒に連れて行かれてしまいましたね(笑)

五十嵐 狂犬いたんだ(笑)。「館山のジャックナイフ」みたいなあだ名の人はいなかったの?

小澤 まず、そういう英語を知ってる人がいなかったんだよね(笑)。

――昨今、不良をテーマにした作品が増えているのはなぜでしょう?

吉村 不良モノの映画は、不良と呼ばれている人間とはこういうものだという、お手本みたいな生き方を描いている。筋が通ってるという意味での不良ですね。そういう存在が最近はあまりいないからこそ、あこがれとして映るのかなと思います。

――『アキラNo.2』では男同士の関係性の変化も垣間見えました。

城戸 友情なんて感じたことがないような、常にトップに立つ完全無欠のツトムだけど、アキラが近くにいることでちょっとだけブレる。ほんの少し、仲間意識や友情が見え隠れする瞬間があるんです。男ならではのカッコイイ友情だと思いますよ。

五十嵐 ジェシーは女性から見たら引いちゃうかもしれない男ですけど、徐々にただのおバカなんだってわかってくると思います。でも男としての熱い気持ちはしっかり持ってる。いいヤツじゃんって思ってもらえたらうれしいですね。そしてアキラの女子力に注目してください!

小澤 僕が演じるNo.2のアキラがNo.1になろうとする方法が、力ではないというのがポイントだと思います。気を使いながら成り上がっていくのがカッコよく見えるよう演じたつもりです。友情っていいな、ツトムやアキラの生き方も悪くないなって思ってもらえたらうれしいですね。

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