サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビュー「steady.」読者の苦々しい結婚観 カルチャー [女性誌速攻レビュー]「steady.」7月号 「結婚していただく」という価値観から脱せない? 「steady.」読者の苦々しい結婚観 2014/06/20 19:30 女性誌速攻レビューsteady. 「steady.」2014年7月号(宝島社) 今月の「steady.」(宝島社)の第一特集は「可愛い大人のスカート通勤」です。ありがちな特集かと思いきや、キャッチコピーがすごい! なんと「アラサーOLに空前のスカートブーム到来!」だそうです。え、スカートですよ、スカート。1回廃れて再び復活したアイテムではない、基本中の基本のアイテム。もちろん、「今年の夏はスカートを履かなければ、もう街を歩けない」……みたいな気配もありません。そもそもOLさんって、パンツよりもスカートを履くことの方が多いのでは? と反論もしたくなるくらいの煽りですが、中身はスカートとトップスのさまざまな組み合わせのパターンが紹介されており、とても充実しているファッションページでした。 しかし、同じ号には「夏でも脚を出さずに生きていく! パンツ派の夏2014」という“舌の根も乾かぬうちに”な企画も。「スカートが大流行している今季。でも『夏でも脚を出したくない!』という読者の声にこたえて」といった言い訳が用意されているのですが、なんだか煮え切らない! しかも「夏でも脚を出さずに生きていく!」というコピー、どこかで聞いたことがあるような……そう、2012年の「VERY」(光文社)の特集「今日から春まで、素足を出さないで生きていきたい!」にそっくり! なんだか詰めの甘さを感じてしまい、ガクッときてしまう企画でした……。 <トピック> ◎可愛い大人のスカート通勤 ◎おしゃラク(はぁと)夏の1カ月着回し ◎プロポーズしない彼の取扱説明書 ■本当にデキる女にあこがれてる? 毎号、ほんの少しずつ変化をしているように思える「steady.」。今月号では、毎号恒例の「一カ月コーディネート」企画に登場する「着回しヒロイン」の職種にもある変化がみられました。 これまで登場したヒロインの職種と言えば、「営業事務」をはじめとする内勤OLが多く、派手なところでも「広報」といったところ。ところが今月号では、工学部建築科を卒業し、現在は住宅メーカーのリノベーション担当営業として勤務しているヒロインが登場。理系の専門的な知識を生かす仕事というのは、今までなかなかありませんでした。 ヒロインがリノベーションの講習会に訪れ、有名建築家の話にやる気をアップするといった日常が描かれているのも新鮮。しかもその写真のロケ地が、青山にある人気の台湾パイナップルケーキ屋さんというのも目にとまります。また、休日出勤も惜しまないという“デキる女”アピールも。「お休みは基本、不定期です」のセリフには、「私は、みんなとはちょっと違うのよ!」という自信すら漂っています。 12次のページ Amazon 『Steady.(ステディ)2014年 07月号 [雑誌]』 関連記事 「steady.」読者の不安げな表情に見る、アラサー世代の「私たちには何もない」感「steady.」がアドバイスする「大人の友達の作り方」、そのヘビーすぎるマナーOLの平均給与に見た、ダサいとの呼び声高い「steady.」ファッションの存在意義保守派「steady.」が男を増長させた!? 有名企業男子の生意気な「理想の女性像」「夫の肩書き」「出会い方」を省略、「steady.」結婚式企画の淡白さ