「乱れても吐かない」という泥酔スタイルに感じた、脊山麻理子の浅はかな優越感
泥酔VTR撮影後、脊山は番組側に飲みすぎを謝罪しつつも、放送してもよいとスタッフに許可を出したそうだ。これは脊山にとって、持ち帰りOKをほのめかす“パンツ見せ泥酔”が「自分の魅力のプレゼンテーション」だと自覚があるからではないか。脊山の泥酔は、一種のお家芸なのである。
冒頭の言葉によると、脊山は泥酔する自分のことを「好きでない」と言うが、それもまた疑問である。一般的に言って、脊山と同じ34歳の既婚女性は “パンツ見せ泥酔”をしないだろう。それはなぜかと言えば、自分の酒量を自覚しているのでセーブできることもあるが、“パンツ見せ泥酔”が、社会的・道義的にみっともないものという認識があるからだ。
しかし、脊山は違う。脊山の“パンツ見せ泥酔”に隠されているのは、自分に性的価値があるという認識であり、それは「自分好き」と同義である。バラエティ番組に出演する際の脊山の衣装が、白いミニ丈のノースリーブワンピースという少女性を強調したものであることも、脊山が自分の性的価値を高く見積もっている証拠と言えるだろう。
さてそんな脊山は、芸人とのLINEでのやりとりの際も、グラビア画像を添付して仕事につなげようとしているそうだが、ロンドンブーツ1号2号の田村淳に「どんな仕事がしたいの?」と聞かれて口ごもっていた。テレビには出たいが、何をしたいのかわからないというのが、本音だろう。
そんな悩める脊山に適任の相談相手がいる。それはコジケイこと小島慶子である。自分大好き、元局アナ、フリー転身、水着写真集と歩んできた道のりが同じなのだ。脊山よ、コジケイのいるオーストラリアに飛べ。お互い、自分のことばっかりで話が噛み合わない可能性大だけど。
仁科友里(にしな・ゆり)
1974年生まれ、フリーライター。2006年、自身のOL体験を元にしたエッセイ『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。現在は、芸能人にまつわるコラムを週刊誌などで執筆中。気になるタレントは小島慶子。
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