杉浦日向子『百日紅』はじめ『信長協奏曲』も映画化! “女子時代劇マンガ”がキテる!
[雑誌]『海街diary』映画化決定! 四姉妹のキャスティング予想で盛り上がるべし
「月刊フラワーズ 」7月号(小学館)
「月刊フラワーズ 」7月号(小学館)で吉田秋生先生『海街diary』の映画化が発表されました。監督は、なんと是枝裕和さん! これは久しぶりに期待が高まる映像化であります。
実はマンガ原作の映画やアニメ、ドラマをあまり見ることがありません。「マンガが一番おもしろいに決まっている」という偏狭なマンガ至上主義ゆえなのですが、それでも山下敦弘監督の『天然コケッコー』(くらもちふさこ、集英社)は素晴らしかったと思いますし、同じく吉田秋生先生の『櫻の園』(白泉社)の映画版(1990年版)も印象的な作品でした。是枝監督ならば、きっと原作から新たな魅力を引き出してくれるに違いありません。四姉妹のキャスティングをはじめ、続報は今後も「フラワーズ」誌上で発表されていくそうです。なんとなく長女は尾野真千子さんのような気がしているのですが、はたしてどうなることでしょうか。
また、来月号からデビュー作『いちばんいいスカート』でその才能を見せつけた谷和野先生の新連載『Whoにつける名前』が「フラワーズ」で始まります。人造人間の少女を主人公にしたSF作品のようですが、「少し不思議」な世界を描いたら抜群のセンスを発揮する谷先生のこと、期待は高まるばかりであります。わたしの最近のイチオシ作家さんです。
新連載つながりの話題では「BE・LOVE」 12号(講談社)に掲載された逢坂みえこ先生の読み切り作品『おかあさんとごいっしょ』の末尾で、この夏より逢坂先生の新連載が始まることが予告されていました。「YOU」 6月号(集英社)ではきら先生の新連載『ポチフル』も始まっています。どうぞお楽しみに。
小田真琴(おだ・まこと)
女子マンガ研究家。1977年生まれ。男。片思いしていた女子と共通の話題がほしかったから……という不純な理由で少女マンガを読み始めるものの、いつの間にやらどっぷりはまって遂には仕事にしてしまった。自宅の1室に本棚14竿を押しこみ、ほぼマンガ専用の書庫にしている。「SPUR」(集英社)にて「マンガの中の私たち」、「婦人画報」(ハースト婦人画報社)にて「小田真琴の現代コミック考」連載中。