さかなクン、ダイオウイカを徹子と食し「ギョギョうまだあ!」と大ハッスル!
“徹子VSダイオウイカ”――なんか怪獣映画のタイトルみたいだが、5月5日放送の『徹子の部屋』(テレビ朝日系)で、徹子が、あのダイオウイカに挑んだ。ゲストは3年ぶりの出演となるさかなクン。オープニングで徹子が高らかに宣言した。
「みなさま! 後でダイオウイカを、私たちは試食いたします!」
そう、徹子とさかなクンはダイオウイカを食べてみるというのだ。徹子の生き物好きは、いよいよダイオウイカにも及んだのか。「どんな味か、後でご連絡(はあと)」と、いつにも増して徹子は興奮気味だ。神秘の深海生物の生態に徹子も興味しんしんで、
「足っていうんですか? その長いやつ」
「頭っていうのはどこに?」
「で、口はどこにあるの?」
と、次々質問が飛ぶ。並のゲストなら、この矢継ぎ早の質問にタジタジになってしまい撃沈となるものだが、そこはさかなクン。
「ここの三角の頭のように見える部分は、実は、心臓とか肝臓の詰まった胴体なんですね」
「頭から直接足が生えたような生き物ですので、動物の学問の中では頭足類と呼ばれます」
と、次々答えていく。徹子も「へえー」とか言って感心している。さて、ダイオウイカの口と足の一部が2人の前に登場した。口を手にしたさかなクン、
「これが、ウワーーーオオオ! ギョエエエエ! こうやって開きまーす!」
と擬音というか叫びというか、すごいテンションで説明する。徹子は「イカも大きいと口も大きいんですね」と、割と普通の感想だ。さかなクンのテンションに引っぱられないのか。続いて、丸太のように切られた、ダイオウイカの足。
「デカイ! 太いですねえ! ウワァーーー! こうなってたんだー! 私も初めて見ます! 徹子さまぁ!」
さかなクン、大興奮。徹子を「さま」呼びした人なんてほかにいただろうか。「生きてないですよね」と、ちょっとこわごわ触る徹子。においを嗅いだ途端、無言で顔をそむけた。
「……話には聞いていましたけど、アンモニアですね」
そんな徹子を、さかなクンが追いつめる。
「でも徹子さま、なんとなくカニのような、いい香りいたしませんか?」
“いい香り”ときた。徹子の対戦相手はダイオウイカだけじゃなくて、さかなクンとのコンビ攻撃だったのか。
「徹子さまの、このダイオウイカのゲソを持ってらっしゃるこのお姿、大変貴重ですねぇ!」
なんか徹子も、さかなクンに解説される海洋生物みたいになってきた。そして、いよいよ試食。調理にあたっては、やはりアンモニアが難題だったようで、塩揉みして、ぬめりをとって、水と酒に漬けて2日間。そんな処理を経ての調理になったという。そこまで手をかけた食べ物を、「かわいそうじゃない、まずいって言われちゃ」というところが、地球規模の愛を持つ徹子さまらしい。
目の前に現れたのは、ダイオウイカの「バターソテー」と「甘酢あんかけ」。ソテーを口にしたさかなクン、
「……ギョギョうまだあ! おいしいです、徹子さま!! すっギョくおいしい!」
超ハイテンション。それを受けて徹子も口に入れたが、「でも……塩辛いね」。 塩揉みしすぎたか。ちょっと微妙っぽい。しかし、「あ! すごくおいしい!」と、甘酢あんかけは、かなり良かったよう。「徹子さま、お目目がキラキラ輝いていらっしゃいます」とさかなクンもうれしそうだ。徹子も「私たち、発見ですね」と盛り上がる。
貴重な深海生物シリーズとして、今度はリュウグウノツカイの、「イタリアンハーブのムニエル」を試食。まずさかなクンが食べ、
「ニョニョニョニョ! ギョギョエ! ジューーシーーです!」
と絶賛したが、
「……ジューシーていうの、これ。水っぽいって言わない?」
徹子のテンションは低い。さかなクン、魚介類に対する感動の沸点がそもそも相当低そうだからな。そこを、「深いところに暮らすお魚は、水分が多い魚が多いんですね」と、知識を披露して水っぽさのフォローをし、徹子も納得。
このリュウグウノツカイは人魚のモデルとも言われているそうで、食べると不老不死になるという言い伝えもあるそうだ。これを聞いた徹子、「じゃ、アタシもアナタも不老不死」。すごい未来が待っていそうだ。
(太田サトル)