「OTAGAISAMA」のローマ字言葉にあふれる、「DRESS」の昭和センスと利己主義
今月号の「DRESS」(幻冬舎)は、休日特集。週末・休日のオシャレスタイルをどーんと紹介しています。しかし、ファッションは休日だけど脳みそはフル稼働してね、ということなのか、連載「今宵、サイエンス・バーで。」は「社会脳で人は幸せになれる?」という難解極まりないテーマ。脳みそフル稼働させられました。脳科学会では、最も注目されているネタの1つかもしれませんが、一般人としては、「論文コピペがどのくらい常態化してるのか」「科学界がどれだけおっさん上位なのか」とか、そんなことの方が気になります。
<トピック>
◎キレイになれるナチュラル・コスメ入門
◎アンジェラ、一枚のドレスをつくりにバングラデシュへ行って来ました。
◎今着たいのは、OBM
■アラフォーは「ナチュラル」初心者!?
今月号には、気になる記事が2つ。まず1つは、「キレイになれるナチュラル・コスメ入門」です。アラフォー世代の読者が20代だった15年くらい前までは、「ナチュラル・コスメ」というと、無農薬野菜を売っている自然派ショップの片隅で埃まみれになってる……そんな地味なものでしかなかったような気がします。しかし、「ロハス」なんて言葉が生まれて以来、やたらとナチュラル・ブランドが増えました。
もう埃を払ってから商品を買わないで済むのは助かりますが、今度はどこの何を買えばいいのかわからなくなってしまったという一面もあるので、ナチュラル・コスメに馴染みがないアラフォー世代にとっては、この特集は役立つのではないでしょうか。さらに、「迫り来るエイジングと戦うには、やはり科学の力に頼らないとダメかしら」と思っていた人にとっては、「植物の力を使って若返りましょう」というスタンスには、少し勇気づけられるはず。
ただ、どこまでを「ナチュラル」とするのかは、一般的にはグレー。記事でも「ナチュラル」は何かについては言及していません。ケミカルな防腐剤が入っているものもあるし、ケミカルなものを使って抽出したり、分解したりして作られるものもあるとか。つまり「ナチュラル・コスメ」と謳っていても、私たちが思い浮かべる「鍋でグツグツ作られる」ように手作りしているわけでなく、「ナチュラル」だからといって絶対的に体によいというわけでもないのです。自然派石けんで大きな被害が出たことは記憶に新しいでしょう。
しかし、記事にもあるようにナチュラル・コスメは香りがいいことが最大の魅力。一度使うと、ケミカルな臭いが気持ち悪くて使えなくなるかも? プラス、アラフォーの肌には、特集のコピーである「植物の生命力」という魔法のような仰々しい言葉のプラセボ効果が期待できそうです。