“干支が同じ”上司とセックスした新卒男子、「恋愛でも不倫でもない」という地獄
家庭を持っている女性が、家庭の外で恋愛を楽しむ――いわゆる“婚外恋愛”。その渦中にいる女性たちは、なぜか絶対に“不倫”という言葉を使わない。どちらの呼び名にも大差はない。パートナーがいるのにほかの男とセックスする、それを仰々しく “婚外恋愛”と言わなくても、別に“不倫”でいいんじゃない? しかしそこには、相手との間柄をどうしても“恋愛”だと思いたい、彼女たちの強い願望があるのだろう。
“婚外恋愛”世間体的にはタブー視される感情だ。けれどそんな恋愛に身を投じる女の胸には、複雑な感情が渦巻いている。では、お相手の男性はどうなのだろうか? 今回、私はその“相手側”である男性にインタビューした。満さん、25歳独身。彼が既婚女性との恋愛に溺れた理由は、一体何だったのだろうか?
「あの人との関係が『不倫』とか『婚外恋愛』とか……そういった先入観はありません。そんなこと考える余裕もないほど、愛していたんだと思います」
そう、まっすぐに私の目を見て答える彼に、一瞬返す言葉が見つからなかった。
■就職活動の面接で彼女に出会った
まだ幼い顔立ちの満さん。大学を卒業し、新卒で今の会社に入社してから2年、その面立ちには、どこか少年のあどけなさを感じる。その頬には、いまだにうっすらとニキビの跡が残っているのも気になった。多分、ご両親の愛情を一身に浴びて、すくすくと育てられたのだろう。ブレを感じさせない真摯な視線に、そんなことを思った。
「父の影響で、写真を撮るのが大好きでした。高校に入学した時からバイトとお年玉をためて、ライカのカメラを買って。暇さえあれば、そのカメラを持ってあれこれ撮りました……大学時代の彼女と初めて旅行に行った時も、写真を撮るのに夢中でしたね。結局その彼女とは、旅行後に別れてしまいました」
カメラマンになりたかった。けれど、撮りためてゆくうちに「素人に毛が生えた程度」だと痛感する。大学を卒業したら、専門的に写真を学びたかったが両親が許してはくれなかったという。そして鬱積した気持ちを抱きつつ、就職活動を迎えた大学3年生の時、面接官だった既婚女性に、一目惚れしてしまったという。