カルチャー
[女性誌速攻レビュー]「CLASSY.」3月号

毎号啓蒙する「CLASSY.」と、受け入れない読者のカジュアル戦争はいつまで続く?

2014/02/14 15:00
「CLASSY.」2014年3月号(光文社)

 「CLASSY.」3月号、表紙にはニット帽にチェックのシャツ、カラーパンツでパーカーを腰に巻いた小泉里子。こ、これは……先月「彼氏ができるファッション」として紹介していた組み合わせではないですか! なかなかの自家発電です。というわけで、今月の特集は「頼りにしてます!ZARA・GAP・PLST・UNIQLO」です。「CLASSY.」では、「明日着られるベーシック」「まだまだ冬のオシャレは終わらない」など、悪く言えばぼんやり、良く言えば射程範囲の広いテーマで特集が展開されることが多く、今号のようにはっきりとブランド名を打ち出すのは珍しいように感じます。プチプラやこなれ特集のいちジャンルとして名前が出てくるのではなく、ズバーンとZARA、ドキューンとUNIQLO。オシャレが若干苦手な「CLASSY.」読者たちに対して、手軽さやカジュアル感ゆえの“逃げ”ではないUNIQLOをどうやって伝道するのでしょうか。

<トピックス>
◎特集 頼りにしてます!ZARA・GAP・PLST・UNIQLO
◎「それどこの?」って聞かれる達人読者の着こなしガイド
◎いま、ヘアは巻きすぎない方が可愛い!

■「CLASSY.」のカジュアル指南も、ここまできた

 まず、特集恒例、誰に向けられてるのかわからない、言い訳満載のリードから。「冬物にそろそろ飽きてきたから気分を変えるために新しい服を買いたいけど、まだ本格的に春になってないし、そもそもどんなものが流行るのかもわからないし……そんな時に頼れるのがZARA、GAP、PLST、UNIQLOの4大デイリーブランド」。出ました。“おせちもいいけどカレーもね”宣言。季節の変わり目だからデイリーブランドで遊んじゃおっかな~という軽いノリに見せかけて、幾重にも言い訳ガードが張り巡らされた見事なリードです。

 だってワンランク上の女、広告代理店勤務の男が結婚したいと思うような女を目指すのが「CLASSY.」。そこは正論だけのフェミニズムも俯瞰だけの女子カルチャーも決して介入することのできない結界です。長年白ワンピとピンヒールと巻き髪により大切に守られてきました。しかし、“こなれファッション”の波は「CLASSY.」幕府に開国を迫り、結果、侍クラッシィズたちは帯刀(白ワンピ)を禁止され、巻き髪は崩せと命じられ、ピンヒールは折られ、コンバースを推奨されて現在に至ります。

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