カルチャー
[女性誌速攻レビュー]「リンネル」3月号
「リンネル」女子の自己肯定を強めてくれる、魔法の言葉「手仕事」
2014/01/25 17:00
当然ながらオーダー製品は既製品より割高です。そういった経済力があることを、「手仕事」と「こだわり」というオブラートに包んで表現できるというメリットがオーダー製品にはあります。「手仕事」は浄化作用の強い言葉なんです。どんな商品も「手仕事」という語が入っているだけで、カネの臭いが消え、クオリティが5割増になります。いろんな意味でオーダーはリンネル女子と相性がいいのです。
■バレンタインの参考に……
「新生活を迎えるあなたへ 宝物になる贈り物」という企画も興味深かったです。「相手の心に残る『一生もの』の贈り物」選びをテーマとして、おすすめのアイテムを紹介しています。ただのプレゼント選びじゃありません。「一生もの」の贈り物です。重い、重いよ、引っ越しする人に贈るなら「一緒に過ごしたときの写真で作ったフォトブックは、離れていても同じ思い出を共有できるおすすめのアイテム」って重い女だよ、ふつうは。
しかし「リンネル」に掲載されていると、不思議と重さを感じさせません。それはきっとリンネル女子自身が、物を長く愛する人だから。たとえばタオルをいただいたら大切に使って、無蛍光洗剤で洗って、使い古したら足拭きマットに仕立てて、もっと使い古したら雑巾を縫って……と朽ち果てるまで使っているからでしょう(想像)。だから、「宝物」「一生もの」という言葉が重くない。「日だまり」と同じくらい大切だけど日常的な言葉なのです。いいことですよ、本当に。
そんなわけで、マンネリな企画も多い「リンネル」ですが、今月号は大いに楽しみました。今度、勇気を出してフォトブックをプレゼントしてみようと思います。
(亀井百合子)
最終更新:2014/01/25 17:00