フジテレビを蹴った天海祐希、『緊取調室』で狙うテレビ朝日“第3の女”とは
2014年1月クールのドラマが揃い始めた。視聴者の在宅率が高くなるシーズンだけに各局ともラインナップには力を入れてくる今クール、注目すべき1作は天海祐希主演『緊急取調室』(テレビ朝日系、木曜午後9時)だろう。彼女にとってテレビ朝日の連続ドラマ主演となる記念すべき作品だが、初回は12.5%と、実に平凡な滑り出しとなった。
「裏の『医龍4~Team M edical Dragon~』(11.6%)、関ジャニ∞大倉忠義が主演した『Dr.DMAT』(7.9%)と比べれば、ひとまず横並び1位でスタートはしていますが、やはりかつての天海祐希の主演作から考えるとパワーダウンは否めません。“前の枠”のアノ人には到底及ばない」(テレビ局関係者)
アノ人とは米倉涼子のことである。去年、同じ枠で放送されていたのは初回22.8%、さらに最終回26.9%を記録した超大ヒットドラマ『ドクターX~外科医・大門未知子~』であり、「私、失敗しないので」の名ゼリフも記憶に新しい。そんな『ドクターX』の勢いに続きたい天海だが、ここ数年は出演作に恵まれてこなかった。
「野島伸司脚本で挑んだホームドラマ『GOLD』(2010年)の平均視聴率は8.9%、『BBOSS』2ndシーズンの演出と組んだ『カエルの王女さま』(12年)は平均9.1%。さらには製作費数億円を投じて作られた2夜連続の時代劇『女信長』(13年)は8.9%、8.7%と大爆死。それらはすべてフジテレビです。主演=座長という感覚を持っていて、低視聴率は自分の責任と考えてしまう天海さんもさすがにフジの制作陣に若不信感を持ってしまったのでしょう、ついに絶好調のテレビ朝日に乗り換えたということだと思います。しかも今回、刑事ドラマで勝負していますよね。これもフジテレビで2ndシーズンまで放送され、続編も待たれていた『BOSS』というシリーズを蹴っての刑事ドラマ登板です。不退転の決意が感じられます」(テレビ関係者
事実、この『緊急取調室』出演に際して10年ぶりに髪の毛を20cm切り、ショートボブにした天海。しかも放送前の制作会見で「皆さまのお力でキントリ(『緊急取調室』の略称)をどんどん育てていただきたいです。できれば私たち、次(続編)もやりたいと思っています……。全力で頑張らせていただきますので、よろしくお願いします!」と早くもシリーズ化に向けて意欲満々のコメントも残している。
「テレ朝としてもシリーズ化をもくろんでの天海詣でだったでしょう。その証拠に、田中哲司、速水もこみち、鈴木浩介、草刈正雄、でんでん、大杉蓮、小日向文世と人気脇役をこれでもかと投入して脇を固めさせている。『法医学教室の事件ファイル』(94年~)の名取裕子や『科捜研の女』(99年~)の沢口靖子に続く、テレ朝の事件ものの看板を背負って立つ“第三の女”に成長させたいのかもしれません。しかし、今までフジテレビのイメージが強かった彼女がいきなりテレ朝で主演ですよね。テレ朝独特のカラーに馴染むのにまだまだ時間がかかるかもしれない」(テレビ関係者)
かつては出るドラマをすべてヒットさせ、「視聴率女王」の名をほしいままにした天海祐希。今そのチャンピオンベルトは米倉涼子が巻いている。「わたし、失敗しないので」というよりもう「失敗できない」女・天海。勝負の作品『緊急取調室』で、ベルト奪還果たせるか!?