サイゾーウーマンコラム四十女、己の股間に喝を入れる コラム [連載]安彦麻理絵のブスと女と人生と 女四十代、「ブラジリアンワックス」で己の股間に喝を入れる 2013/12/08 21:00 安彦麻理絵のブスと女と人生と で、当の私自身の陰毛はどうなのかと言えば、これがまぁ……「あそこのゴミ屋敷、誰か人住んでんの?」みたいな、そんな、ほったらかしのあばら屋状態。なにしろ、子どもの世話やら仕事だので日々「いっぱいいっぱい」。髪振り乱して、アソコの毛も振り乱しながら、子どもらを怒鳴り散らかして、ハッキリ言って、陰毛にかまけてる余裕なんて全くなかったのである。……が。 「アビコさんっ!! ブラジリアンワックスで陰毛の脱毛してみませんかっっっ!!!」 ……年下の友人A子から、突然の「脱毛のお誘い」である。 「すっごくいいんですよっ!! ツルマンになりますよっっっ!! プニプニですっっっ!!」 ……強力に陰毛の除去をススメてくるA子、まるで、ブラジリアンワックスの伝道師である。 「……いくらぐらいすんの? それ……」「初回は5000円からです!!」……5000円……1万円以上するのかと思いきや、そこまでハードルの高い金額でもない。私の心は揺らいだ。 もう何年も見て見ぬフリをしてきた己の陰毛……エロスもへったくれもない、佐藤蛾次郎の頭みたいになった私の股の毛……そんな、忘れ去られた空間と化した、己の股間に喝を入れるために……私は決めた。 「A子!! お願い、今月中に予約を取って!!」 ……てなわけで。A子に連れられ訪れた、都内某所のブラジリアンワックス専門店。 A子曰く「12月って、混み合ってなかなか予約取れないらしいんですよ~~」「12月って……やっぱ混むんだ」「やっぱり『クリスマス・ハメ』に向けて、みんな一斉に毛むしるんじゃないですかね~~~♪」 ……クリスマス・ハメ。初めて聞いた、そんな単語。この女、涼しい顔してサラッと下品なセリフを吐く。そんなわけで、その日の担当のエステティシャン? て言ったらいいんだろうか? トリマー? いや、それじゃ犬だ、とにかく、その、私の毛をむしってくれる担当女性と挨拶を交わし、トイレを済ませて戻って来たら、その女性とA子が何やら楽しげに話し込んでる。彼女はA子の股間も担当してるようである。 「A子さん、彼とのデートはどうだったんですか~~?」 「それが~~、その男、なんか、アソコの毛を処理してる女の事、『遊んでる』とか思う男で~~」 A子の男関係について、2人で、かなり深い部分まで面白おかしく語り合っていて、私はビックリした。陰部の脱毛は、裸の付き合いならぬ、モロ見せの付き合いである。モロ見せの関係は、お互いの性的な話題を、シラフの状態でも可能にするようなのである……なんとなく、激しく納得。 で、肝心のブラジリアンワックスだが。「どのぐらい(毛)残しますか~?」で、始まるわけである。「こんな感じに色々できますので~」と、エステティシャンが見せてくれた毛の残量のサンプルイラスト、そこには、楕円、指1本分、長方形、ハート形などのさまざまな形の陰毛のイラストが描かれていた。しばし迷っていたら「全部取っちゃうってのもアリですよ~♪」と言われて、「あ、じゃ、それにします」と、あっけなく「全取り」に決定。「どうせやるなら、裸一貫から出直そう!!」という、女の意気込みの表れである。そんなわけで、下半身丸裸になり、横向きになって、指示通りにアソコを剥き出すようにしていたら(……サラッと書いてるけど、なんとなくすごい事やってる)、おもむろに毛の部分に、ネリ~~っとした熱いものを塗り付けられた。 前のページ123次のページ Amazon 『オンナノコウフクロン』 関連記事 『あまちゃん』ブームに反抗を続けた中年女が味わった、屈辱と敗北高田馬場のババンヌのブス魂をドス黒く刺激する、「コマザワンヌの素敵なワンコ生活」中年女が鏡を見て気づいた、「今年の夏は去年と違う」己の腹周り女の数だけ「股間」がある——おばあさん産婦人科医の「女の股間と人生」「1年間がんばった自分へのごほうび」フレーズで女を殺すSK-IIの甘い罠