サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビューおねだりしない「steady.」読者像とは? カルチャー [女性誌速攻レビュー]「steady.」12月号 おねだりジュエリーを一切排除! いじりにくい痛さを発揮する「steady.」 2013/11/26 16:00 女性誌速攻レビューsteady. 「steady.」2013年12月号/宝島社 今月号の「steady.」(宝島社)のアンケートによると、「OLたちは今、ちょっと高くてもいい物を欲しがっている」という結果が出たそうです。ちょっと待って、それってアベノミクス効果ってヤツ? というか、アベノミクス効果があるっていうテレビとかの報道を見て、影響されたってヤツ? 実際のアンケートシートがその横に掲載されていましたが、その質問内容は「この冬のお買い物のお金の使い方は?」とあり、その答えが二択で、「1.高くても“ちょっといい物”が欲しい」「2.プチプラがたくさん欲しい」とのこと。こんな聞き方されたら、冬はボーナスも出るし、だいたいの人が「高くてもいい物が買いたい」と思うのではないでしょうか。しかも、高い方には「ちょっといい物」という修飾語も。「プチプラでも“ちょっとかわいい物”がほしい」という質問内容にでもしないと、プチプラ商品が不利では? とにもかくにも、12月に向けて高い商品を買わせようという魂胆が見え隠れしていますね。 <トピック> ◎みんなが今欲しい“ちょっと高くてもいい物”大調査 ◎ご褒美ジュエリー&ウォッチ ◎あなたの周りの「痛い女」事件簿 ■「steady.」のプチプラコンプ? 巻頭の「みんなが今欲しい“ちょっと高くてもいい物”大調査」という特集では、「steady.OLのお買いものの意識に変化が……!!」などと、大々的に「『steady.』変わった!」ことを訴えているのですが、だったら、これから1年、金輪際プチプラ特集しないのかよ……とツッコまずにはおれません。もちろん、そんなことはないはないでしょうが(いや、本当に路線変えるつもりだったらごめんなさい)。 しかしこの突然の「脱プチプラ」宣言には、「いつまでもプチプラばか着てると思わないでよ!」という「steady.」読者たちのプライドをくすぐる意味もあるのかもしれません。 確かに、アンケート結果にも、「いい物を身に着けるメリットは?」という質問の答えに、「自分にちょぴり自信がつく」というものも。そんなちょっとだけ変わりたい願望を胸に秘める「steady.」読者の姿を想像してると、その慎ましさになんだかほろっときてしまいました。しかも、「ちょっといい物を買うときのポイントは?」というと「デイリーに使える範囲で買う」とのこと。なんでもかんでも高いお金が使えるわけじゃない現実が見えて、これまたほろっとします。 123次のページ Amazon 『Steady. (ステディ) 2013年 12月号 [雑誌]』 関連記事 保守派「steady.」が男を増長させた!? 有名企業男子の生意気な「理想の女性像」「steady.」が芹那を通して、女に嫌われる女の定番「ドジっ子」を再評価ついに言ってしまった! 読者に「そこそこ女」という名称を与えた「steady.」なんとなく恋して仕事して悩んでいたい。「steady.」を覆うボヤっとした空気「steady.」読者の漠然とした悩みと、もやっとしたコラムで、雑誌全体がおかしな空気に