[アラフォー女の告白]第3回

お金が欲しいなら、もっと上手に騙して! タイ人ホストに貢いだ“不完全”記録

2013/10/31 21:00
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彼のために借りたアパート

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 数年前からタイのバンコクに移り住み、現地の会社に務めている30代OLです。仕事が忙しくて恋人もいない日々でしたが、パタヤという街で知り合った20代のホストにハマってしまいました。彼に「アパートを借りないか」と言われ、費用を私が払う形で一緒に住むようになりましたが、私が泊まるのは週末だけです。なんだか腑に落ちない気持ちのまま、それでもこれからの関係に期待を持っていました――。

 部屋を借りてから数日後、バンコクにいると彼から電話が掛かってきました。「明日、誕生日だから店でパーティーをやるんだけど、お金がないから貸して」っていう要件。「いきなり明日って言われても行けないし、お金もない」と、思わず強い口調で返しました。だって、私が送っていた「引っ越しの荷物が片付いたか気になるから、部屋の写真を送って」というメッセージには返事をしなかったのに、「お金を貸して」っていう時だけ連絡してくるなんて。それに、仕事のある平日の夜にパタヤに行くなんて無理。でも、電話を切った後に「ちょっと強く言いすぎたかな、かわいそうだったかな」と思ってしまった時点で、自分でも彼にハマってると気付きました。

 翌日、携帯に「HappyBirthday!!」ってメッセージを送ったけど、何の反応もありません。そのまま、週末がバレンタインデーだったので、彼にプレゼントを渡そうとパタヤに行ったんですが、実は、私は部屋の鍵をもらっていなくて、彼と一緒じゃないとアパートに入れなかったんです。待ち合わせしてから部屋に入ると、いろんなものが目に入りました。

 立派なテレビとステレオと冷蔵庫、それに仏像のようなものが置いてありました。それに、誕生日プレゼントの花々やバースデーカードが置きっぱなし。ラブラブなメッセージの書かれたカードが開いたままで机の上に置いてあって、ベランダのカーテンの裏には「私のハズバンドへ、あなたのワイフ1より」と書かれていて、その近くには花束に付いていたカードが転がり、ベランダには大きな花束が2つ、バケツに入れてありました。女を連れ込んだ痕跡があっても、まったく堂々としたもの。でも、誕生日っていうのは本当だったみたい。一応それなりに人気のホストらしい……と妙に落ち着いて部屋を見てしまいました。


 バンコクに帰る夜、バスターミナルまで送ってくれる車の中で、彼が「水道代を払う金がない」と、お金を要求してきました。でもすんなり渡すことはできません。部屋の鍵も貰ってないし、バレンタインなのに花の一輪も貰ってない。私は恋人でも友達でもないのはわかってるつもりです。でも、だからこそ、お金が欲しいんだったらお客さんである私にサービスを提供しないとダメだと思うんです。「あなたの仕事はサービスを売ることでしょ!」と、言ってやりたくなりました。セックスだってお客さんへのサービスの1つです。でもそれも、お互いに相手の体を使ってオナニーしてるみたいで、満足のいくものではなくなってました。

『サービスの天才たち』